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(No.434)2015年3月17日

『広島市長選挙(強引なサッカースタジアムの選定)』

「広島に相応しいサッカースタジアムについて(提言)」が平成26年12月にサッカースタジアム検討協議会から広島市等に報告されていますので、その内容を少し抜粋して紹介します。

まず、サッカースタジアム整備のための候補地として、広島市に存在する主な大規模用地等9か所から、中央公園自由広場・芝生広場等、旧広島市民球場跡地、広島みなと公園、広島西飛行場跡地及び広島広域公園の5か所に絞り込んだ上で、

総合的な評価を比較検討した結果、協議会としては、「中央公園自由広場・芝生広場等」、「旧広島市民球場跡地」、「広島みなと公園」の3か所を候補地として絞り込んだ。

とあります。

広島西飛行場跡地と広島広域公園を対象候補地として除外された大きな理由は、軌道系交通機関がなく、退場時に著しい交通渋滞の発生や、3万人規模の観客を短時間で処理することは困難であるとの理由で対象除外とされています。

検討協議会といえども、行政が関与しているはずです。そこで、適否を判断される場合は、公平と公正を持って結果を出さなくてはならないと思います。

確かに西飛行場跡地には軌道系交通はありません。しかし、広島広域公園には広島市が持つ、唯一の公共交通機関アストラムラインが通っています。一編成でのアストラムライン収容人数と、ここにある「広島みなと公園」の軌道系交通である広島電鉄の電車の一両の収容人数では大きな差があり、一両で走っている路面電車は本当の意味での大量輸送の軌道系交通手段であるとは言えないと思います。

誰が見ても大量輸送手段である交通体系が存在するのは、宇品の広島みなと公園ではなくて、広島広域公園です。その上、路面電車は公道を走り自動車と競合します。そのため大きな道路交通渋滞を引き起こす要因となっています。

 

広島広域公園を選外し、宇品の広島みなと公園を残す理由が多くの広島市民には理解できないと思います。アストラムラインは広島市の第三セクターで唯一の公共の交通機関です。なぜ民間所有の広島電鉄に軍配を上げるのでしょうか。

三つの候補地のスタジアム用地として利用可能なエリアの図があります。

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次に、候補地ごとのコンセプトがあります。

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ここでは、中央公園自由広場・芝生広場等と旧広島市民球場跡地は同じコンセプトとして一括処理されています。場所と面積が違えば自ずとコンセプトも違うはずですし、違うのが当たり前です。何故、一括りにした説明になるのでしょうか、疑問に感じます。

また、広島みなと公園のコンセプトですが、

@広域的な都市機能を担う新たな拠点

とありますが、いつの時期に、どのような理由で誰がこのような拠点と決めたのでしょうか。市長と行政の独断・独善のものなのでしょうか。

さらに、

A都市軸の新たな結節点

ともありますが、結節点と謳うなら、東西南北の大規格幹線道路の存在は不可欠です。しかし、広島みなと公園の交通インフラ軸は、南北の幹線道路はありますが、東西の幹線道路は元安川で分断されており(広島南道路は有料の自動車専用部のみ)、西部方面への直接道路は計画すらないのです。しかも、大量輸送機関もほとんど一両編成の路面電車で、『結節点』となり得るとでも考えられるのでしょうか。

そもそも『都市軸の新たな結節点』とは全ての候補地で言えることで、何も広島みなと公園だけの話ではないのです。広島みなと公園でなくてはならない理由は見当たらないはずです。

次に、コンセプトの展開イメージがあります。

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ここでも、中央公園自由広場・芝生広場等と旧市民球場跡地は一括りで、広島みなと公園との2項目となっています。

中央公園自由広場・芝生広場等と旧市民球場跡地は同じコンセプトなので、その展開も一括りになるのでしょうが、広島みなと公園ありきの故意、作為の表れ、誘導手法ともとれるのではないでしょうか。

そして、コンセプトの実現可能性による評価へと続いています。

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中央公園自由広場・芝生広場等の記述では、

「スタジアムのビジネス」を展開する上では、都市公園法上の制約を受けることに留意すべきである。

新たな広島のシンボルとして、広域的な集客を図る面や広島県全体の活性化に繋げること、広島の魅力向上、賑わい創出に資すること、サッカーを通じた地域交流や国際交流を促進するなど、スタジアム整備の意義をすべて発揮できる。

難点は

南北方向への観客席の拡張性は制約を受ける

との評価です。

「旧広島市民球場跡地」では、制約の面では、中央公園自由広場・芝生広場等と同じでも、

サッカーを通じた地域交流や国際交流を促進することや、スポーツ及びスポーツ文化を通じて平和のメッセージを発信することでは強みを発揮できる場所であるなど、概ねスタジアム整備の意義を発揮できる。すでに広島のシンボルとして広域的な(国際的な)集客のある場所であり、隣接する都心部も開発が進んでいることから、広島県全体の活性化に繋げていくこと、広島の魅力向上や賑わい創出に資する面では、既存の商業集積等との連携により相乗効果が期待される。

(中略)

面積が小さく敷地に余裕がなかいためにイベント時のスタジアム周辺での混乱が生じる可能性がある。

との難点も併記されています。

「広島みなと公園」では、「『中央公園自由広場・芝生広場等』と同様に、」とあり、特筆したこの場所でなくてはならない理由は見当たらないのです。

さらに、難点として、

円滑な交通アクセスの面で課題がある。

(中略)

なお、「広島みなと公園」では、国庫補助金の返還、緑地・防災拠点の代替地の確保に伴い追加費用が発生する可能性があることに留意すべきである。

と指摘しています。

この評価を公平に判断しても「広島みなと公園」が候補地として残る材料はどこにも見当たらないように思われます。今回はコンセプトの面での気づきを示しましたが、皆さんはいかがお考えですか。

行政や検討協議会委員の皆さんは公平・公正に判断を下してほしいものですが、特に為政者は個人の独善的な発想で「広島みなと公園」ありきにするために、不必要で過度なデフォルメはしないでほしいものです。