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(No.389)2013年12月2日

可部線の電化延伸(可部のまちづくり)

11月27日にJR西日本が可部線電化延伸に係る事業許可申請をされましたが、その記事(中国新聞)には、延伸区間に「1日99本の列車を走らせる」「1日当たりの乗客数は中間駅で900人、終点駅で1,100人」とありました。

1日99本ということであれば1便平均約20人(2,000人÷99本)です。この区間は、一方向で最短20分間隔の運行しかできないため、1時間当たり6便(3往復)で約10分に1便の電車が走ることになります。

数字の上では賑やかな街が出来上がるように見えますが、387で述べたようにこのことは現在の可部駅周辺が衰退することになります。現在の可部駅の乗車人員は1日平均3,500人ですが、延伸区間での乗車人員が2,000人であれば、可部駅で乗降していたものがそのまま移行する計算となり、可部駅利用者は約57%減(2,000人÷3,500人)ということになります。

仮に2,000人のうち新規の客が500人あったとしても可部駅利用者は43%減(1,500人÷3,500人)ということになり、現在の可部駅周辺の賑やかさがなくなることになります。

これでは、可部のまちづくりは、既存の街には冷たく、何かと派手に見える新規の街に重点投資するという、住民の思いとは裏腹のまちづくりになってしまうのではないでしょうか。

市民の皆さんはバブルの最盛期に古い街並みの道路が狭いため、周辺に新規のバイパスをつくり、古い町並みは廃墟と化している現実を見られていると思います。ここ可部のまちも過去にバイパス建設で街並みが変わった歴史を抱えています。

人口が増加している時はいいのですが、今の時代、一つのパイを分けると双方が衰退してどちらも悪くなることは十分予測のつくことであり、他の事例でも多く見受けられることです。

真の街づくりは、何かの仕掛けで新しく流入人口を増やしたり、そこに住んでいる人たちの暮らしをより良くしたりすることであり、厳しい実社会の経験のない首長や役人が考えることではなく、本当に可部のまちを良くしたいのであれば、改めて専門家にまちづくりの基本を聴かれたらどうでしょうか。

少子高齢化時代では、基本的には限られた住民をどのように移動させても、同じパイをお互いに取り合うだけです。可部のこの地域も例外ではなく、人口増加の特別な要因はありません。まちづくりには、もっともっと別な意味での大きな夢のある発想が必要ではないでしょうか。現状は、どう考えても役人の小手先だけのつじつま合わせだけのように思われます。