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(No.368)2013年4月17日

JR西日本の負担について(その3)

『徹底解析!! 最新 鉄道ビジネス』という雑誌に興味ある記事がありました。

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まずは、「始動する巨大プロジェクト〜山手線新駅建設の思惑」の項です。

JR東日本が、山手線の電車の走る田町駅と品川駅との間に新しい駅を設置する構想を立てているという内容である。

(略)

JR東日本は、早ければ2014年度中にも建設工事に着手し、2020年頃の開設を目指すという。

(略)

問題は跡地の整備費を含め、50億円とも100億円とも言われる新駅の設置費用をだれが負担するかだ。国や東京都が主導するプロジェクトに協力するのだから、JR東日本としては新駅の設置費用に関しても自治体が負担すべきであると考えているという。

対する東京都は、JR東日本も新駅構内に自社の商業施設を建てることにより、特区の恩恵にあずかることができるとして費用の折半を求めるはずだ。財政難の折も折、国や東京都が全額負担するとは考えにくい。恐らくは折半となり、今後は当事者間で負担割合についての話し合いが進められるであろう。

人の移動を鉄軌道交通(循環路線)に頼る大都市では、大量輸送という鉄軌道が持つ特性を必要とする都市の特異性があると思われます。しかし、広島市のような都市規模では、都市内で循環路線をつくるだけの規模がないのです。特に、鉄道や地下鉄といった大量輸送用の都市内交通の新規導入には、一番効率の悪い規模なのです。

それだけに行政と交通事業者が負担割合をとことん話し合い、市民の納得いくところで合意をしなくてはならないのです。そして、導入決定に当たっては、行政と政治の役割は大変大きなものになるはずです。

次は、「国や自治体の補助金でまかなわれる新線建設」の項です。

近年に行われた大きな鉄道プロジェクトとしては、2005年8月に秋葉原〜つくば間を開業した「つくばエクスプレス」が挙げられる。

(略)

最終的に工事費は8081億円に圧縮され、そのうちの約8割にあたる6412億円について国と自治体が折半で、首都圏新都市鉄道に無利子融資を行った。

現在、相模鉄道とJR東日本・東急東横線との連絡線の工事が行われているが、こちらは基本的に3分の1ずつを国、自治体が補助し、残り3分の1を鉄道会社が使用料として負担する。

広島市の場合、毎日のように鉄軌道を利用する乗降客の多くは広島県民のはずです。国、県、市、交通事業者と徹底的に議論して、広島市民の負担を少しでも削減しなくてはならないのではないでしょうか。

続いて、「新駅の建設費は利益を得る者が負担する」の項です。

一方、新駅の建設の場合は、すべてのケースで新線ほどの補助金が出るわけではない。

鉄道会社の負担額は、受益額が目安となる。開業後の増収で建設費を回収できる見込みのある駅は、鉄道会社が全額負担する。沿線の地域開発と連動している新駅の場合は、開発事業者が応分の負担をするのが一般的だ。

また、新駅により地域の経済活動が活性化かして税収が増加すると見込まれる場合には、自治体が応分の負担をすることになる。

ただし、これらの負担率は制度として一律に規定されているわけではなく、ケースごとに関係者が協定を結んで分担額を決めている。要するに「得をしそうだ」と見込まれるものが多く金を出すというわけだ。

行政が請願新駅を建設する場合には、本当に必要なのか、また地域に対してどれだけの経済波及効果があるのか、を明確に説明する責任があるはずです。前の市政が中途半端に掲げていたアストラムラインと結節する白島新駅と、可部町荒下までのJR可部線の延伸については、明確な整備効果の説明もないままです。

JR西日本については、『山陽新幹線は増収するも在来線は苦戦』という副題で、次のような評価がされています。

航空会社や私鉄との激しい競争にさらされるJR西日本は、ローカル線区も多く、利益率が低い。大阪ステーションシティを開業したものの流通業は苦戦しているが、鉄道、関連事業とも競争力は高い。

広島市の活性化のための施策として、鉄軌道交通の再編成を目指しておられる行政は、都市づくりのもとである「財政」と「都市内交通体系」との整合性を市民に明示すべき時ではないでしょうか。その意味でも、まずは「財政」と「広島市基本計画」との狭間でのせめぎあいが何処にあったのか明確にしてほしいものです。