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(No.348)2011年3月3日

『新年度予算の欺瞞』

今、広島市議会では平成23年度当初予算案を真剣に審議しています。秋葉市長の最後の予算案ですが、この内容等を精査してみますと、この予算を編成される時には、秋葉市長が今期限りで市長職を辞するとは微塵も考えてはいなかったのではないかと思われるのです。

予算編成作業に入る昨年秋以降、四選で、秋葉市政継続の確固たる自信があったのではないかと思われます。しかし、12月に入り、新年を迎えると、突然の市長選不出馬表明です。本当に秋葉市長の身の上に何が起きたのでしょうか。

それは誰にも分からない謎ですが、選挙に向けた十分な精査や新たに予算を組み替える時間もなくなり、当初予算の考え方で示されているような「4月に市長の任期が満了することを踏まえ、義務的経費や継続事業に係る経費を中心とした骨格予算として編成した」との説明とはかけ離れたものになったのではないでしょうか。

予算規模は、全会計で1兆1,666億5,062万3千円(対前年度+1.7%)、一般会計は6,089億988万4千円(対前年度+2.9%)と、前年度対比プラスの予算案となり、秋葉市政延長の通年予算をそのまま「骨格予算」と称して、市民の前に提示されたのではないかと思います。

このため、広島市の市債残高見込額は、一般会計債で、平成23年度末残高は1兆318億3,488万8千円となり、平成22年度末残高9,968億1,323万6千円から350億2,165万2千円のプラス(増加)になっています。広島市の市債(借金)が確実に増えているのです。

その上、貯金である財政調整基金の残高は、平成22年度末残高115億9,800万円から、平成23年度末残高は54億2,200万円となっているのです。秋葉市長は、財政健全化を売りにされていますが、ここでも『欺瞞』であることが分かると思います。

単純に、市債(借金)を増額して、基金(貯金)を取り崩して、それを使わざるを得ないという予算で、表面上の決算では、プライマリーバランスは良くなったと説明しているだけではないでしょうか。

私は「数字のマジック」であると思いますし、数字のトリックでしかないと感じています。それは、行政の決算が理解しがたい、理解しにくい特異性があるからだと思います。企業決算とは全く違う単年度決算の仕組みです。本当は市民誰にでもわかる易しい決算の方法での表示が必要だと思います。

さて、この「骨格予算」に関して、秋葉市長は、以前、議員からの質問に対し、本会議で答弁していることがあります。

それは、平成19年2月定例会で、その考え方について

骨格予算とは、法令上の概念ではなく、一般的に首長の改選を目前に控えている場合等において、当初予算の編成に当たって、通年での予算計上が適当でないと判断した場合に、新規の政策を見送り、また政策的経費を極力抑え、義務的経費を中心に編成された予算のことを言うものです。

と述べているのです。

秋葉市政延長としか思えない、そのために、借金と貯金の取り崩しを行っている予算案を、この答弁からして、「骨格予算」と言えるのでしょうか。それを、臆面もなく、「骨格予算」と銘打っているのがこの度の予算案です。

さらに、この時には、付け加えて秋葉流の見せかけの自慢じみたことも述べています。続けて紹介してみますと、

さらにつけ加えておきたいんですけども、私が平成11年2月に市長に就任した際、平成11年度当初予算は、骨格的予算と呼ばれておりました。しかしながら、その骨格的予算とはいいながら、財政調整基金はほとんど底をついている状態でした。それに対して、今回は普通建設事業費などの政策予算について、継続事業であっても可能な限り当初予算での計上を見送ることで、財政調整基金を約105億円残しております。
   そういう意味で、今回の当初予算については、私としては4月の選挙で誰が市長に選ばれたとしても、当然、当初計上しておかなければならない経費を盛り込むという形で編成したと考えております。

とあります。

そこには、平成19年度の予算編成に際して、選挙では私が勝ってきますとの自信の表れが見てとれるのではないでしょうか。そして、選挙の結果を踏まえた、論功行賞、信賞必罰のための余裕を持った予算編成ではなかったかと思います。

それで、105億円もの一時的な貯金(財政調整基金)をしてありますと余裕のある表現につながっているのではないと思われます。

しかしながら、この度は、先ほども指摘しましたように、貯金は前年度末の約116億円から54億円へと、大幅に取り崩していますし、借金は350億2,165万2千円の増加になっています。つまり、今期で終わりの秋葉市政の節操のない、やりたい放題の予算編成であったという見方もできるのではないかとも思えるのです。

絶対に勝つと思っている選挙前の予算編成ではなく、引退を決められた後の後進に席を譲るとの決意後の予算編成であれば、対前年度プラス、しかも、貯金を大幅に取り崩し、借金も増やす当初予算編成はされないはずです。

このような状況から、仮に秋葉後継者と称される女性が市長に就任されると、秋葉傀儡市長として、「たすき」は継承できますし、もし傀儡候補が敗れれば、まっとうな次期市長に対する意地悪予算ということにもなるのではないでしょうか。

こうしてみますと、本当に広島市民のことには何の関心もなく、唯、秋葉の意地だけが通ればいいとの自己満足型の23年度当初予算編成であったと思われます。

次に掲げますのは、個別の事案で各会派間で議論になりそうな主なものです。


議論になりそうな議案

そうした中で、私自身、23年度以降一番気にかかるのが生活保護開始件数の急激な増加です。

例えば、平成18年度では一年間で2,489件の申請があり、そのうち2,253件が保護開始となっています。また、19年度は2,461件の申請で、2,232件が保護開始です。決して低い水準ではないのですが、それが、平成20年度からは3,404件の申請で3,029件の保護開始で、一年間で単純に約800件もの増加となっています。

さらに、今、確定している平成21年度4月の申請件数は429件であり、開始件数は405件で、平成20年度4月の申請件数220件、開始件数186件とも大きくかけ離れているのです。

つまり、平成21年度から爆発的に申請件数、開始件数が増えているのが広島市の実態です。これは、いかに秋葉市政が、景気回復と雇用確保という市政の重要政策をないがしろにしてきたかの表れではないでしょうか。

個別の政策は、各人、各地域、各々の政党で意見が違うと思われます。しかし、広島市の活性化、景気回復を願うことは基本的には同じだと思います。また、そのことの改善が、雇用回復につながり、市民生活の安寧と自然に税収増にも繋がると考えられているはずです。
   市民の皆さんはどの様にお感じですか。



※追伸(予特の開き直り答弁)

2月28日の予算特別委員会から委員会の雰囲気が全く違ってきました。委員(議員)の質問に、行政職員が開き直りの答弁をします。本来なら、委員(議員)の質問には、分かりやすく理解しやすいように説明、答弁するべきであり、広島市職員(公務員)であるなら絶対に開き直りの答弁はしてはいけない行為です。

このような答弁ができるのは、上からの強力な指示があったからではないでしょうか。任命権者である首長の指示がなければできない行為です。

しかも、当のご本人は、首長与党の委員の質問に対しては、自ら手を挙げて得々と自慢話をされ、反対意見には理由のない恫喝を平気でされるのです。残り一か月、広島市政は「恫喝」と「懐柔」であり、一般的には「飴」と「鞭」です。

ここにも、秋葉市長の持つ精神構造上の特性である冷徹さと開き直りがはっきりと出てきているように感じます。広島市も全く末期的状況です。
   市民の皆さん、今の広島市の現状をよく理解してください。