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(No.314)2010年6月30日

『オリンピック招致について(その15)』

5月8日の中国新聞に次のような記事があります。

2020年夏季五輪の招致を検討している広島市は7日、基本計画案作成の委託業務の一般競争入札で、玉野総合コンサルタント(名古屋市)広島事務所が落札したと公表した。

業者選定は、同社一社が参加し、1590万円で落札した。落札率は92.7%で同社は5年にあった愛知万博会場の基本設計や(中略)県内では三次きんさいスタジアムの設計を担当した。

(中略)7月末までに基本計画案を作成。これを受け市が日本オリンピック委員会などと最終調整する。競技場や関連施設の設計方針、宿泊施設や交通輸送のあり方など16項目を盛り込む。

玉野総合コンサルタントと聞いて思い出されることは、平成21年9月8日の中国新聞の記事にある「今春完成みよし球場浸水事故」「外野設備排水工事せず」「図面欠落市も見逃す」との見出しです。

記事には「設計業者から提出された図面のうち外野の排水計画部分が欠落し、そのまま施行された。市のチェックも届かなかった」「市は、設計担当の玉野総合コンサルタント(名古屋)などを今月3日から2ヶ月間の指名停止にした」とあります。

このような新聞記事を読めば市民の皆さんは、広島市がこの度、選定した業者がスポーツ競技の開催ノウハウの実績の欠如とスポーツ施設の設計でも大型施設の企画、設計の実績のなさと、注意義務の欠落があった企業かが分かるはずです。

万国博覧会とオリンピックでは基本的にイベントの質が違います。広島市が本気で2020年にオリンピックを招致したいのであれば、まず本当に広島を愛してくれる世界に通用する「人」を見つけることではないでしょうか。

秋葉市長の最近の態度を見ていますと、まず「自分ありき」であり、「己のための広島市」であると勘違いされている節が多々あるのではないでしょうか。広島市も本当に危険な状態に陥っているのではないでしょうか。

シグネチャー7月号の「巨大イベントに向け変貌する街並み」のリオデジャネイロのオリンピク開催に向けての取り組みの記述の中に次のような記述があります。

今後、2016年に急ピッチで準備が進められるが、交通網の整備やオリンピック施設の建設、安全や環境保護の実現など、インフラ整備に144億ドル(約1兆3000億円)という破格の予算が投じられる。

オリンピックがもたらす長期的な経済効果は511億ドル(約4兆7000億円)と試算され、遠大な都市改革がいよいよスタートする。

(中略)世界最大級のサッカースタジアム、マラカナン競技場の改修工事も始まり、ここではオリンピックの開会式・閉会式に加え、ワールドカップのファイナルもおこなわれる予定だ。

こうした街の変化を冷静なまなざしで見つめる人物がいる。ブラジルが世界に誇る建築家、オスカー・ニーマイヤー氏である。(中略)「街がいかに変化しても、豊かな自然とここに暮らす人々の魅力を失わなければ、リオデジャネイロは特別な光を放ち続けるだろう。

秋葉市長が本気で広島市でのオリンピック開催を望まれるのなら、「核兵器廃絶」ではなく、広島市民の生活が一番だと思われます。まず、「市民ありき」ではないでしょうか。

市民が主役の施策展開を繰り広げるヒロシマであれば、先に紹介した文章の最後をリオデジャネイロではなく広島に変えれば「ヒロシマは特別な光を放ち続けるだろう」となり、誇りを持った輝ける都市に変貌するはずです。

「蟹は甲羅に合わせた穴を掘る」という諺があります。広島市もヒロシマらしいイベントの開催を企画すべきであり、広島市の財政規模にあった事業の推進をするべきではないでしょうか。不断の努力で住みよいヒロシマを創り上げることが行政の仕事ではないでしょうか。

背伸びをしすぎて子孫に大きな負債を残すような独りよがりの事業「オリンピック招致活動」は税金と時間の無駄遣いであり、今までに招致活動をした都市は大きな負債を抱え込んでいるのです。

現在の広島市の都市力では絶対に開催が可能な余力はないはずです。次の時代を背負って立つ若者に身の丈以上の借金を残さないで欲しいものです。秋葉市長に重ねて申しますが、『絶対にヒロシマを「夕張」にさせないでください』。

このまま進みますと広島市民は夢も希望も持てない都市に陥落してしまいます。