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(No.308)2010年4月20日

『オリンピック招致について(その13)』

「電通報」を読みながら感じたことですが、今年度の電通の新入社員入社式で、高嶋電通社長が行った訓示は、「企業」「ビジネス」という言葉を「行政」という言葉に置き換えてみれば、行政関係者にとりましても、大変参考になる話であると思いましたので、紹介させていただくことにしました。

それは、「転換期に『新しい発想』を」という見出しで掲載されていたものですが、概ね次のようなものでした。

ビジネス(行政)環境もまさに転換期を迎えており、私たち一人一人が変わっていかなければならない。従来のモデルではなく、「若い感性」と「新しい発想」が今まで以上に求められている。

と期待を述べた上で、社会人としての基本を三つ挙げられています。

一つ目は「企業(行政)人たる前に社会人たれ」ということ。礼儀とマナーをしっかりと身に付け、良識ある社会人となるよう心掛けたい。

次に「社会貢献」。環境問題や食料問題など、個人でできることを通して、社会貢献に取り組んでほしい。

三つ目は「仕事と私生活とのバランスを保つ」。個人の生活とのバランスを保ちながら、仕事に取り組み、よく働き、よく遊び、そしてしっかりと休む、というめりはりのある生活を心掛けるようにしたい。

そして、

5年後、10年後の自分の姿を描き、その志を大切にしてほしい。そして、自らの将来を自らの手でつくり出すために、謙虚に学ぶことを忘れず、努力を重ね、毎日仕事に取り組んでほしい。

と結ばれていましたが、このことは、新社会人にだけではなく、古い殻をかぶっている昭和10年代組をはじめとした、全ての年代の人たちにも通用する訓示・教訓だろうと思われます。

また、同じ電通報の中には、「消費気分調査レポート」に関する記事も掲載されていました。そこには、

過去一年間の支出意識は『日常的に節約を意識している人』は8割弱で推移したこと。つまり、節約志向が定着している。

その一方で、『ちょっと贅沢なお金の使い方をする人』が昨年3月の調査から大幅に増えたこと。また、お金の使い方については、『増やすところと減らすところのメリハリをつけている』。

といったことが述べられていましたが、広島市政において、お金の使い方の「新しい発想」ということで考えてみますと、オリンピックの広島招致検討ということが頭に浮かんでくると思います。

しかも、一旦、議会で削除された、オリンピック招致検討に係る予算(招致検討委員会の運営経費と開催のための基本計画案(企画書)作成のための予算)を、秋葉市長は、生活関連予算ではないのにもかかわらず、前代未聞の再議にまでかけられて、

2020年オリンピック招致検討事業 2,469万8千円
(内訳)基本計画の策定等 2,197万8千円
2020年オリンピック招致検討
委員会の運営費
85万7千円
2020年オリンピック招致検討
事業支援
186万3千円

の予算を確保されたわけです。

しかしながら、もし市長が本気でオリンピック招致活動をされるのであれば、6月開催の平成22年第3回広島市議会で、オリンピック広島招致を万全な体制にするために、5億円でも10億円でも必要な予算を計上し、招致活動の基本指針となる「基本計画書(企画書)」をその道のエキスパートである「電通」に特命で委託されることを考えるべきではなかったかと考えます。

それが一番の近道であり、最も確実な方法なのではないかと思うのです。再議までされて確保された2,469万円の事業費と、それに携わる人件費をはじめとする関連諸経費を含めると、本年度分だけでも1億円をゆうに超える経費が出ていくことになると思われますが、まず、多くの無駄な経費を使わないようにすることが必要です。そのためには、今までのシステムを破棄する必要があると考えます。

例えば、新年度予算が成立する以前は、秋葉市長と行政は、計画書(企画書)の作成を広島市の設計業者に安価な金額で委託しようと計画されていたのではないでしょうか。現状は新年度予算がついたので企画書作成は一般競争入札にされるのでしょうが、物になりそうにもない素人の企画書を、単に金銭面だけの競争で決めるのは最善の策とは思われません。

市長が政治生命をかけて、自分の思いを充分組み込んだ計画書を作り、JOCでもIOCでも最高の評価を得られるよう、懸命の取組をすべきではないでしょうか。そのような企画書を作成することが出来る企業は、日本国内でも、世界でも「電通」しかないはずです。

広島市の財政がどうなろうと、広島市の将来がどのようになろうとも、本気でオリンピックの開催を希望されるのであれば、電通に「特命」で詳細な企画書の作成を依頼するしかないはずです。イベントはやってみないと結果はわかりませんが、市長と広島市には、今までの遊び心の市政運営ではなく、そのぐらいの覚悟が必要ではないかと思うのです。

ここに、アエラ4月19日があります。記事の中に、石原東京都政に関するものがあります。そこには、

3月末、東京都の一般会計当初予算案が原案通り可決された。都議会第一党の民主党による異例の予算案否決まで予想されたが、無事可決。(中略)五輪招致失敗や築地市場移転問題などの都政に手詰まり感を抱き、心が離れ始めた石原氏。

といったことが述べられていますが、多分このような政治情勢では、東京五輪は難しくなり、国内で五輪開催に手を挙げる都市は広島市しか残らないのではないかと思われます。

それが、「幸」か「不幸」かの結論は、将来、私たちの子孫が決めることになりますが、現状はオリンピック招致に踏み切らざるを得ない状態に追い詰められているのです。

今、大多数の広島市民は、どうせ来ないのだからと安易な気持ちでいるのではないでしょうか。そうではなくて、来たらどうするかの議論を真剣にしなくてはならない時期にあると思うのです。もう時間の余裕はありません。

 

オリンピック開催希望の都市の市長で招致に成功された人はこの日本にはいないのです(冬季オリンピックとはイベントの規模が違い自然環境も特定されるので対象にはしていません)。

横浜市、大阪市、名古屋市、福岡市、東京都等の大都市でさえ立候補するとなれば、人的、財政的な出費は桁違いになり、その結果、市民生活へも影響が及び、危機的な状態に陥ることが考えられることから、現在までオリンピック開催都市は首都かそれに準じる大都市でしか開催出来ないのです。

その上、全ての面で、国からの援助・支援が必要になるのですが、それも、開催都市として決まったら、援助・支援するといった姿勢のものではなく、意思表示をする以前に、しっかりとした旗振り役や司令塔がおり、はじめから腹案なるものが準備されていて、その上で、国からの援助・支援の保証もされているはずなのです。

広島アジア競技大会の時でさえ、地方政治と国政の相互信頼の基本があったからこそ、他の政令市で出来なかった大会が地方都市の広島市で開催が出来たのです。特に、時の参議院議長・藤田正明先生、古橋広之進JOC会長をはじめとする、政界、経済界、スポーツ界、多くの市民ボランティア等々、長年にわたり培ってきた相互信頼の強固な基盤があったからこそ成功裏に終了したのです。

しかし、今回のオリンピック開催招致では、どなたが主役になられるのでしょうか。本当に人次第だと思われますが、世界に通用する広島に縁がある人はいらっしゃるのでしょうか。総合企画が出来る、世界に通用する人はこの日本には数少ないはずです。

例えば、磯崎新氏とか安藤忠雄氏とか広島市の新球場コンペの委員長であった伊藤豊雄氏など数少ない先生方しかいらっしゃらないはずです。どうされますか。広島市への信用がありますか。甚だ疑問に感じるのです。

 

私は、現在も、未来も広島市民がすべての面で豊かに、安心して安全に暮らせる街になることだけを願っているのですが、再議までして「我」を通された市長です。ご自分自身の政治生命を賭けてオリンピック広島招致活動をしてください。

オリンピックが広島に来るか来ないかは、基本になる企画書の出来次第です。ケチらないで電通に任せ、存分に経費を使い、世界に通用する都市デザイナーと演出家にも早急に委託して、最高の提案をJOCとIOCにするべきではないかと思います。どこまでも自分の考えを無理に通したいのであれば、そこまでやればいいとも思うのですが、皆さんはいかが思われますか。

(※4月27日追加(市政報告))

2010年になっての葉書での市政報告です。@〜Bまであります。読みにくいかもしれませんが一読して下さい。

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