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(No.282)2009年11月25日

『オリンピック招致について(その8)』

私のホームページの「※3月6日追加4(「昭和17年生まれの政治家について」)」で皆さんに読んでいただいた文と同じ内容の新書が刊行されています。新潮新書から出版された黒川祥子著の『同い年辞典』です。

生まれ年別に分類されていて、1942年(昭和17年)生まれのページには「金正日・小泉純一郎・小沢一郎・池坊保子・角川春樹など各界での『独裁者』と言える人物が多く生まれた年」とあります。

私も昭和17年生まれですし、秋葉市長も17年生まれです。広島市議会議員の中にも17年生まれが4名います。市長と同じように皆さん確固たる主張と信念を持っておられます。

この場で言えることは、議員と首長との差は、責任の重さ・体力・精神力・時間上の拘束等々であり、首長の仕事は過激な重労働ではないでしょうか。真面目に仕事をすればするほど、体力や精神力の消耗は激しく、責任感が強ければ強いほど消耗が早いのではないかと思われます。

世界で大統領制を採用している多くの国では総ての条件を鑑みて多選禁止を法制化しています。功成り名を遂げられた17年生まれの重い責任を持たれた政治家の多くは、引退されるか、第一線を引かれる準備をされておられるのではないでしょうか。

秋葉市長も確か多選の弊害を語られていたと思いますが、「核兵器廃絶」を全世界に一瞬のうちに認識させた、全世界で一番影響力のあるオバマ米国大統領に主役の座を明け渡してしまったので、次の手として早々と次期市長選を目指し、新しいマニフェストづくりのために「オリンピック・ヒロシマ」招致のキャンペーンを始められたのではないでしょうか。

以前にも申し上げたことですが、今、世間での噂話は「核兵器廃絶でオバマ大統領にノーベル平和賞を持っていかれたので、それに対抗できる『話題』として地方都市での『オリンピック開催』」です。

秋葉市長は、ヒロシマは広く世界に知れ渡っている都市と言われていましたが、世界に一番知れ渡っている日本の都市は東京であり、京都、奈良、あるいは大阪ではないでしょうか。数字で表れる外国からの来訪者数でもヒロシマは上位にいないはずです。アジア地域からの来訪者数も都市名の認識度も福岡、北九州の方が上位にいるはずです。

今日まで、市長の目はアジア地域には向いておらず、アメリカ・ヨーロッパ地域だけだったはずです。「日本人」であれば、近隣の国々と深い絆を固め、その基礎が出来上がってはじめて次のステップに移行するのです。

ましてや行政は市民の「税」を主財源として施策の総てを賄っている組織です。広島市はアメリカ・ヨーロッパ圏偏重から近隣のアジア圏重視の政策へと移行する時ではないでしょうか。地方行政は地域住民のためにあるものです。基本を忘れないで毎日の行政を行う努力しかないのです。

オリンピック開催は、日本国内では東京都との競争です。東京都はオリンピック開催の目的に沿って長年、積み上げた基金を持っています。

その上、東京都は国からの地方交付税を受け取らない交付税「不交付団体」なのです。私たちの広島市は地方交付税をはじめ、総ての補助金を受けなければ財政がやりくり出来ない交付税「交付団体」です。

早々と、財政非常事態宣言をされている広島市の何処にオリンピック開催が出来るほどの多額の財源があるのでしょうか。

また、施設建設・更新の面から判断しても、警察や地方行政を管轄する総務省、財源を分配する財務省、施設やインフラ整備を積極的に援助・補助する国交省、世界の国々と直接折衝する外務省等々との連携が絶対不可欠ですが、日本国政府は一番信頼できる責任者としか交渉の窓口を持たないはずです。

例えば、アジア競技大会時には国交省から助役以下多くの建設省(当時)の人材や知恵と新しい施策と補助・助成金を送ってもらっています。

また、出来るだけ考えられる総ての努力を積み重ねて、やっと大会運営のみの決算では「益」が生まれていますが、市民負担の施設整備費やインフラ整備費は県・市とも大きな負債を今でも抱えています。

アジア競技大会のために広域公園前駅まで延伸整備された第三セクター方式によるアストラムラインは、秋葉市長の在任中に赤字経営で揉めたことは記憶に新しいところです。

現在でも、アストラムラインは赤字が改善された訳ではないのです。市議会と揉めながら行政の損失補償で、毎年度末を過ごしてきているのです。まだまだアジア競技大会の後遺症が県・市や第三セクターには多額の負債として残っているのです。

もう一つ、付け加えますと人材のことです。広島市には1994年のアジア競技大会以降、15年以上も大きな国際大会の経験は一つもないのです。多分、秋葉市長以下広島市の職員でワールドカップサッカーの開会式や閉会式、シドニー・北京オリンピックの開会式や閉会式を現地でご覧になった人もいないでしょう。ましてや、アジア競技大会の補助員として現場で手伝いを経験された人すら残っていないのではないでしょうか。

10年先の「祭典」ですが、それまでにスポーツの世界大会(例えばベルリンマラソン・北京マラソン級)がヒロシマで何度開催できますか。

世界大会を新しく誘致することは、世界のスポーツイベントの年次計画を総て見直さなければならないのです。スポーツイベントを誘致する企業・団体スポンサーも一朝一夕に、またイベントを右から左へ簡単に移すことは出来ないのです。そこには、各々の営利・非営利を問わずスポンサーが存在するのです。

まだまだオリンピックを広島市で開催することは難しいと思える理由は沢山ありますが、私、個人として、スポーツを愛する人間として「平和の祭典・オリンピック」がヒロシマで開催されることは、総論では賛成です。

皆さんは、いかがお感じですか。