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(No.268)2009年4月14日

『「現球場跡地の活用」に係る予算修正について(Part2)』

今回、議会が、球場跡地利用計画の具体的検討に「待った」を掛けた理由は、大きく言えば二つあると思います。  

一つは、市長自らが「賑わい」の創出を打ち出しておきながら、市が決定した利用計画では、それが全く期待できないことから、周辺関係者等の理解や合意が得られていないこと、そして、二つ目として、折り鶴施設を二つ整備する必要はないということに集約させることができるのではないでしょうか。

今回は、その中で、「賑わいの創出」に関して述べてみたいと思います。
   皆さんもご承知のとおり、市の計画では、球場の一部は残すものの、大部分は取り壊して、緑地やイベント広場として整備するほか、折り鶴の展示施設を設置するとともに、跡地西側は太田川との親水空間とし、商工会議所ビルを跡地内の東側に移設するといった内容になっていますが、果たして、これで、市長が当初から掲げられていた年間150万人の集客ができるのか、甚だ疑問であります。

また、劇場機能(ホール機能)や文化発信機能導入も掲げていますが、これからの検討であり、具体的なものは何もありません。それは、『賑わい』を創出する要素が、今回の広島市の計画では見いだせないからだと思うのです。今回の場合、特に、市長自らが目標を掲げたわけですから、明確にその要素を示す必要があるのではないでしょうか。

万国博や海洋博に携わり、その成功へと導いた堺屋太一氏も、「大激震」という著書の中で、集客を図るためには、「誘客要素(アトラクティブズ)をいかにつくり出すか」ということが大事であり、その要素に関しても、海洋博の開催に際して、プロデューサーとして呼んだアラン・フォーバス氏(この人は「戦後最大のツーリズム・プロデューサー」といわれる才人)の教えとして、次のようなことを述べられています。

観光の目的があって、それを見に来る。この客引きになるものを『アトラクティブズ』という。そういう魅力的なものをつくる。・・・道路とかホテルとか飛行場とか鉄道とか『観光を支える施設』(サポーティング・エクイブメント)は観光客さえ入れば、引き合うから必ずできる。まずアトラクティブズをつくらなければならない。・・・それではアトラクティブズは何だと尋ねると、これは六つあるという。

    まず第一はヒストリー、歴史です。歴史の有名なところに観光客は来ます。
   二番目はフィクション。物語や映画の舞台など、フィクションのあるところです。
   三番目にはリズム&テイスト。音楽が面白くて食事の美味しいところに人が来ます。
   四番目はガール&ギャンブル。綺麗な女性がいてゲーム性があるところに人は来ます。
   五番目にはサイト・シーイング。景色のいいところ、気候のいいところに来ます。
   そして、六番目にはショッピング。品揃えが良くて値段が安い所です。
   この六つの要素のうち三つ揃えろというんです。六つ全部揃えては駄目だ。個性がなくなる。三つだけ選んで育てる。そういう教えでした。

市民球場は、広島市民の復興のシンボルであったわけです。 電車どおりを挟んで、「世界遺産」の原爆ドーム、「市民遺産」の市民球場と、そこには、広島の歴史があり、物語性もあるわけですから、そうした財産を十分活用した利用計画とすべきではないでしょうか。

また、あの地域一体で考えれば、三番目の要素や六番目の要素もクリアできるのではないかと考えます。

今回の利用計画の目的は、「賑わいの創出」にあるわけですから、そうした目的意識を持った取組が必要ではないかと考えますし、きちんと説明責任を果たす責務が市長にはあると考えますが、皆さんはどのようにお感じになりますか。