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(No.255)2008年12月10日

『書籍の中から(Part3) 〜人を見抜く〜』

今回も文庫本からですが、店頭の売れ筋第1位にあった書籍です。簡単に読めて、そうなんだと思わせる箇所が沢山あります。タイトルは『人を見抜く―「人は必ず、嘘をつく」』で、出版は経済界、著者は目白大学教授の渋谷昌三氏です。

私のこれまでの経験の中で理論的に説明できかねていたことの指摘、あるいは解説と思わせたのが、『名前はハッキリと二度言え!』の項です。

人の名前というのは、不思議な力がある。それは親近感を演出する力といっていいかもしれない。例えば、選挙のときの候補者の名前を連呼だ。選挙期間中になるとそれこそ朝から晩まで自分の名前を呼び続けている。政権を話すのならばいざ知らず、ただ自分の名前を連呼し、「どうぞよろしくお願いします」と言っている。そのように呼びかけ続けても「効果などない」と、あなたは思うかもしれないが、これがそうではないから彼らもやっているのである。

確かに、投票する人をきちんと決めている人には、効果はない。ただうるさく感じるだけだろう。しかし、誰に入れるか迷っている人、まだ決めていない人には有効なのだ。これには科学的なデータもある。誰かに投票するか決めていない人が候補者の政権や人間性がわからなくても、名前を知っている人に投票する傾向があるのだ。

その理由が、名前を聞いたことで生まれる親近感だ。それもたった一度だけ聞いた名前よりは、何回も聞いた名前により親近感をおぼえるのだ。だから彼らは何回も名前を呼び続けているのである。

あなたも、自分の名前を覚えてもらい、相手に親近感を覚えてもらうといいだろう。その方法の第一は、最初に名前を言うときだ。さすがに選挙ではないので、自分の名前を連呼することはできない。初めて相手に名前を伝えるときは、大きな声でハッキリ二度言うといい。

4年に一度、選挙と言う大きなハードルをクリアするために努力している議員にとって、連呼は選挙の生命線であるだけに身につまされる思いがしたのです。しかし、連呼の数が多くなれば有権者の皆さんからは不興を買い、批判の矢面に立たされたこともしばしばあるのです。

国政選挙は近い将来、必ずあります。貴重な一票のため、国民へ与えられている権利の行使のために必ず投票に行って下さることを願うものです。

近頃は、行政の皆さんも、胸に名札を付けたり、首から名札を吊るしたり、名前と職名をハッキリされているようです。「一目瞭然」自信と責任を持って仕事をされているのだなと感じられます。

もう一つは、『挨拶と笑顔が人間関係の基本』の項です。

まずは、「挨拶」だ。これはすべての人間関係で必要不可欠である。近所づきあいから始まり、友だちや知り合い、仕事関係まできちんとした「挨拶」をしてほしい。人間関係が希薄になってきた現在では、とくにその重要性は高い。それができている人はトラブルが少ないだろう。

例えば、こんなデータがある。

ある大学の教授が近所の騒音について調べたのだ。その調べ方とは、相手と面識がある場合とない場合を比較したのである。すると面識がある場合よりない場合のほうが、騒音を感じる割合が断然高くなり、60%の人が近所の騒音を迷惑だと感じていた。ところが同じ近所でも、「挨拶」を交わす間柄ではその数値は下がり、先ほどの半分近くの35%になった。驚くのは、それが話をときどき交わす間柄にまでなると、その数値がさらに下がって20%にまでなったのである。

聞こえる音は相手によって変わるわけではない。では何が変わったのか。それは、騒音を聞いている人の心である。同じ「挨拶」でも、ただの会釈の場合と、言葉を添える場合では、印象が違ってくることも覚えておこう。会釈だけをするのは、しないよりはいいが、どちらかといえば冷たい印象を与える。しかしそれに言葉を添えると、まったく印象になり、好感度が格段に増すのである。言葉はひと言でいい。「おはようございます」でも「行ってらっしゃい」でも構わない。そのひと言がトラブルを防ぎ、いい人であると相手に思わせるのだ。

同じことは、「笑顔」にもいえる。人と接する仕事をしている人は、誰もが「笑顔」で接客することを義務づけられている。これはそうすることで、お客様への印象をよくするためだ。お客様はそれがマニュアルにあるからとわかっていても、やはりうれしいものである。もしその「笑顔」に心がこもっていれば、威力はさらいアップするだろう。

これは、行政の皆さんの接遇研修にも使える内容だとも思うのですが、もう一歩踏み込んで解釈すると、私たち議員と行政、市民の皆さんとの間で日々いかに多くの言葉が交わされているのかが問われているのだと思います。

意思の疎通がいかに重要なのか、行政施策の説明が、市民と行政、行政と議会等々、全ての局面で行政の親切な言葉ややさしい態度が必要であるとの発信ではないでしょうか。職業分類の中でも行政職員、公務員はサービス産業の一員であるのですが、今、広島市行政の中で最も欠けていることは対話の無さなのです。公僕は公僕らしく市民のために元気に活躍してもらいたいと願うばかりです。