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(No.248)2008年10月14日

『女性副市長の登用とICT関連予算の削減』

平成20年9月議会で、豊田副市長がCIO(最高情報責任者)を兼務しているICT(情報通信技術)関連予算の削減についての一般質問がありました。先の6月議会における副市長選任同意案が提出された際、理事者から説明されたICT関連予算の削減効果(本年度ICT関連予算約63億円に対し、約10%相当の約6億3千万円の削減が期待できる)の発生時期に係る質疑応答だったのですが、まず、その本会議のやりとりの状況を抜粋・要約して紹介します。

(桑田議員)

確認ですが、6億3千万円の削減というのは、今年度中にできるということで理解していいんですよね。そこを確認させてください。

(南部企画総務局長)

6億3千万円の効果が今年度中に出るかということですが、今年度から出始めて最終的には複数年度にわたって効果が出てくるということになります。

(桑田議員)

6億3千万円は1年間です。そちらの出された資料には年間10%と書いてありました。私は、変な答弁されるなっと思ったんです。7月に就任されるのに4月に遡っての削減額を6億3千万円と言われるので、それで今回、確認の意味で質問したのです。そちらが出された資料に年間10%と書いてあったのです。もう一回答弁をお願いします。

(南部企画総務局長)

今年度63億円の予算の中にはいろんな経費がございまして、例えば情報システムの新たな導入とか改修の経費、運用・保守経費があります。それから既存の情報システムの保守・運用経費もあるわけです。新たなものについてはCIO就任後にシステムについて全部チェック――審査していると申し上げていますが、既存のものについては、4月の初めにもう契約して予算を執行しているわけです。それは今年度すぐに見直すわけにはいきませんから、来年度の予算編成に向けてシステムの内容を点検し、審査していくということになります。ですから、具体的にその効果が出るのは、来年度の当初予算で出てくるというものです。

後日開催された総務委員会でも、南部企画総務局長は「複数年契約しているものもあり、それは5年契約が多いので、63億円に対する効果が現われてくるのは、5年先になる」という趣旨の答弁をされています。

この9月議会の答弁だけを聞きますと、もっともな話かなとも思われるのですが、本年6月18日に理事者から提出された資料(『女性副市長の登用について(要約版)』)には次のように書かれています。

ウ CIO副市長を配置した場合の効果

経費的効果としては、(中略)本市においてもIT関連予算の約10%相当(平成20年度では本市全体のIT関連予算額約63億円に対し約6億3千万円)の削減が期待できる。副市長を置いた場合の費用が年額約2,900万円であることから、差引で年額約6憶100万円の経費節減が期待できる

さらに、本年6月議会での副市長選任同意案に係る本会議での質疑では、次のようなやりとりがありました。

(桑田議員)

63億円の情報関連予算が、今回の副市長の登用で、簡単に1割の6億3千万円は確実に削減できる。副市長採用の経費約2,900万円を差し引いても、年間6憶100万円の経費削減が可能との説明です。ざっくりとした削減効果を上げられましても、市民はなかなか納得しないでしょう。(中略)改めて、削減効果の6億3千万円の根拠を御説明ください。いつから効果が出るのでしょうか。今年からでしょうか。来年からでしょうか。あわせて、副市長の年間経費についてもお答えください。(中略)

(南部企画総務局長)

効果が出る時期ですが、総務省出身の豊田氏が副市長兼CIOに就任し、CIOを中心に全庁的なIT関連の事務事業の簡素化、効率化や事業者等との協議・調整を進めることにより、今年度の予算執行分から経費縮減効果があらわれるものと考えています。

桑田議員は事前に配布された資料をみて、「本当に年額約6億100万円の経費節減ができるのか」との思いから質問されたのだと思いますが、答弁は曖昧模糊としており、削減効果は今年度中に発生するものか、それとも複数年度にわたるものなのか、どちらでも受け止められるような内容となっています。

しかし、答弁というのは質されていることに対して、まじめに正しく答えるべきであり、はぐらかしたり、どちらでも受け止められるようなことであってはならないのです。恐らく、副市長選任同意案を何としても通そうとする6月議会では、効果を最大限に見込むために意図的に答弁されたのでしょうが、決して許されるべき行為ではありません。

そもそも平成14年以降、女性助役の選任同意案を議論したときには3つの論点がありました。一つ目は、広島市の事業を推進していくにあたって組織的に3人目の助役が必要であるかどうかということ。二つ目は、厳しい財政状況下で経費的な問題があるのではないかということ。三つ目は、公募制ということも含め、進め方があまりにも唐突すぎるのではないかということでした。

このような問題があるにも関わらず、意思形成過程が蔑にされたことから、同一人物を3度否決という結果になったわけです。敢えて付言しますが、決して女性だからという理由で議論を進めていたわけではありません。広島市にとって本当に3人目の助役が必要なのかという議論の結果が否決であっただけなのです。

今回は、一応これら3つの論点に対応する問題がクリアできているという判断で、形の上では全会一致(退席者を除く)で可決されたわけですが、9月議会における質問にみられたように、論点の一つ目と二つ目の問題に認識のズレがあったということであれば、可否の判断にも支障を来していたことにもなりかねません。単に、説明不足という問題ではないのです。

9月議会で否決された環境条例(広島市地球温暖化対策等の推進に関する条例案)も、これと同じように無理やりにでも市長の意向どおりの結果を出さなければならないという精神的に大きな圧力の存在があるため、理論的にも未成熟のままの説明になり、その場限りの思いつきの説明、答弁に終始していたのではないでしょうか。

残念ですが、議会と行政当局との議論のズレがあまりにも目立っている状況が続いています。こうした状況は市民にとって決してプラスにはなりません。皆さんは、広島市のこの停滞状況をいかが思われますか。




(※参考(秋葉市政における否決・修正可決等の議案一覧))


秋葉市政における否決・修正可決等の議案一覧

番号 年月・会議名 議案
番号
議案名 議決
結果
議決
年月日
否決・修正等の主な内容
1 14年2月
第1回定例会
63 助役選任の同意について 同意しないことに決定 14.3.27 猪爪範子氏、高村義晴氏の助役選任に同意しない。
2 14年6月
第2回定例会
76 助役選任の同意について 同意しないことに決定 14.6.28 猪爪範子氏の助役選任に同意しない。
3 15年2月
第1回定例会
25 広島市住民投票条例の制定について 修正可決(原案賛成は2人のみ) 15.3.19 議員・市長発議を削除(市民のみ)、住民投票の成立要件を投票総数2分の1以上(成立しない場合は開票しない)と定めること等に修正可決。
4 69 助役の選任の同意について 同意しないことに決定 15.3.19 猪爪範子氏の助役選任に同意しない。
5 15年6月
第3回定例会
84 広島市ぽい捨て等の防止に関する条例の制定について 修正可決 15.7. 4 罰則規定の施行時期を平成15年11月1日→平成16年1月1日に修正可決。
6 15年12月
第6回定例会
130 広島市児童療育指導センター条例の一部改正について 修正可決 15.12.19 広島市児童療育指導センターの名称を「広島市こども療育センター」に改めることに伴い、分館の名称にも「こども」を付することに修正可決。
7 131 広島市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正について 否 決(起立なし) 15.12.19 大幅な値上げではなく、市がもっとごみの減量化につながるシステムを確立するなどの、経営努力をすべき。
8 132 広島市下水道条例の一部改正について 否 決 15.12.19 改定上げ幅が余りに大きく市民にとって負担増。
9 133 広島市事務執行における公正の確保に関する条例の制定について 否 決 15.12.19 機が熟しておらず、内容も理解し難い。また、「不当な働き掛け」の定義も不明確。
10 16年2月
第1回定例会
1 平成16年度広島市一般会計予算 修正可決 16. 3.26 公共事業見直し委員会、公営企業等あり方検討委員会、市政創造委員会の運営等に係る予算を削除し、相当額を予備費として増額することに修正可決。
11 23 平成16年度広島市広島市立舟入・こども病院事業会計予算(倉本委員外11名から提出された修正案) 修正可決 16. 3.26 「広島市立舟入病院」→「広島市立舟入・こども病院」の名称変更部分について削除するよう修正可決。
12 46 広島市舟入病院事業の設置等に関する条例の一部改正について(倉本委員外11名から提出された修正案) 修正可決 16. 3.26
13 50 広島市下水道条例の一部改正について 修正可決 16. 3.26 下水道使用料の基本料金の改定部分について、「700円」→「690円」に修正可決。
14 16年6月
第2回定例会
67 平成16年度広島市一般会計補正予算(第1号)(倉本議員外9名から提出された修正案) 修正可決 16. 6.22 補正予算案のうち、顧問の設置、都市経営推進調査、補助金の見直し及び広島高速道路の建設に係る予算を削除し、一般財源充当相当額は財政調整基金への積立金として増額することに修正可決。
15 83 広島高速道路公社定款の変更に係る同意について 否 決 16. 6.22 広島高速道路の建設に係る予算が削除されたことに伴い否決。
16 16年9月
第4回定例会
100 広島市事務執行における公正の確保に関する条例の制定について 否 決 16.10. 4 「不当な働き掛け」は任命権者を通して訴えることになるが、その公正性が担保できない、まずは不祥事を起こさない体制づくりが先決など。
17 17年2月
第1回臨時会
129 広島市及び佐伯郡湯来町の廃置分合に伴う経過措置に関する協議について 撤 回 17. 2. 9 編入合併特例定数の適用期間を、次の一般選挙後の任期まで(6年)から、残任期間(2年)のみに変更したため。
18 17年2月
第2回定例会
1 平成17年度広島市一般会計予算(木山委員外8名から提出された修正案) 修正可決 17. 3.25 @保険給付費等を修正することとしているため繰出金を減額、A廃棄物処分手数料の改定額を減額、B折り鶴の保存・展示予算の削除、C平和記念資料館観覧料の無料化は現状どおり50円に修正、D家庭ごみ指定袋制度導入PR事業予算の削除、E平和大通りリニューアル事業のモデル地区基盤整備予算の削除、F消費生活センターの移転は認められず現行どおりの場合の所要経費に修正、G広島平和コンサート2005の8月5日分予算の削除を行い、これらの修正に伴い不要となる一般財源相当額について財政調整基金繰入金を減額することに修正可決。
19 10 平成17年度広島市介護保険事業特別会計予算(倉本委員外12名から提出された修正案) 修正可決 17. 3.25 大幅な保険料改定は、介護給付の適正化等により保険給付費の抑制を図ってから行うべきであり、保険給付費から10億円を減額することに修正可決。
20 39 広島市介護保険条例の一部改正について(倉本委員外12名から提出された修正案) 修正可決 17. 3.25 介護保険料の改定額を減額(引き上げ幅を983円から899円に圧縮(基準額))することに修正可決。
21 43 広島市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正について(倉本委員外13名から提出された修正案) 修正可決 17. 3.25 排出事業者の負担が非常に大きくなるため、廃棄物処分手数料の改定額を減額(改定率25%→17%(運営原価回収率83%を前回と同じ77%))することに修正可決。
22 33 広島平和記念資料館条例の一部改正について 否 決 17. 3.25 現在の同館の観覧料は低額であり、被爆の実相を広く伝えることに支障はないことなどから無料化は認められない(現状どおり50円に修正)。
23 35 広島市消費生活センター条例の一部改正について 否 決 17. 3.25 消費者行政の必要性が高まっている中で消費生活センターの移転は認められない(現行どおりの場合の所要経費に修正)。
24 17年5月
第3回臨時会
125 平成17年度広島市一般会計補正予算(第2号) 否 決 17. 5.31 平和コンサート(8/5分)は、事業の決定過程や企業からの支援について不透明なやり方で進められていることなどから認められない。
25 17年12月
第7回定例会
274 平成17年度広島市一般会計補正予算(第7号)(平木議員外9名から提出された修正案) 修正可決 17.12.20 補正予算案のうち、水素自動車導入に係る予算を削除することに修正可決。
26 18年2月
第2回定例会
議員提出9 広島市長選挙における電磁的記録式投票機を用いて行う投票に関する条例の廃止について 可 決 18. 3.28 条例制定時の目的(モデル的実施の検証)は既に果たされており、安芸区に限った電子投票を行う理由はないため。
27 18年12月
第6回定例会
140 特別職の職員の給与に関する条例の一部改正について 撤 回 18.12.19 退職手当の額の算定方法について、他の地方公共団体との均衡を考慮する必要があるため。
28 20年9月
第3回定例会
96 広島市地球温暖化対策等の推進に関する条例の制定について 否 決 20. 9.26 市民、事業者への十分な説明がなされていないことなど。
             
  修正可決 13件  
否 決 12件
その他 3件