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(NO.217)2007年8月15日

『広大跡地問題について(その3)』

今回は、この度事業予定者として決定した(株)アーバンコーポレイションをはじめとする事業予定者グループ(下表のとおり)について、述べてみたいと思います。

代表者   株式会社アーバンコーポレイション
構成員   株式会社新産業文化創出研究所
構成員   株式会社坂倉建築研究所
構成員   株式会社日本設計
構成員   株式会社松波計画事務所

この構成員の中に、秋葉市長及び広島市と関係が深い企業がいくつか存在し、また、その選考過程において不自然としか感じ得ない状況もありました。

その第一が、代表者である(株)アーバンコーポレイションに関するものです。前回も述べましたように、この度の事業予定者の選考は、第1回から5回まですべて非公開で行われました。その内、第3回目の選考会では、各事業計画案を評価するため、すべての応募者(5者)から、「知の拠点」の核となる国際人材育成センターや具体的に提案された導入機能及び施設の内容、収支計画等事業の実現性・継続性などについて、各々30分程度のヒアリングが行われています。

応募者にとって、このヒアリング如何によっては、提案が採用されるか否かを左右しかねない大変重要なものとなることから、各グループはいろいろなパターンのヒアリングを想定しながら準備されたと思います。

しかし、5者の中で、この度事業決定した(株)アーバンコーポレイションだけは、多少なりとも有利な条件があったのではないかと思われます。それは、この第3回の選考会が開かれた場所が、(株)アーバンコーポレイションが本年取得した「八丁堀シャンテ」であったからです。「(株)シャンテ」の会社概要にも、関連会社として「株式会社アーバンコーポレイション」が明記してあります。

(株)シャンテの概要

なぜ、このように非公開の会議を、それも大変重要な会議を、事業候補者のうちの1者が所有する同ホテルにする必要があったのでしょうか。何か、不自然なものを感じてしまいます。

次に、構成員についてです。その一つに、「(株)新産業文化創出研究所」という企業があります。この企業の事業実績として、「秋葉原UDX先端ナレッジフィールド」という施設が紹介されています。同企業の所在地でもある同施設の紹介文書が以下になります。

秋葉原が今までに培った産業の集積、技術の蓄積、交通利便性、そしてブランドイメージ、国際的知名度を活かしながら、世界的なIT拠点の形成を標榜しています。

産官学が一体となり、様々な領域(フィールド)の人々と、様々な領域の情報が集い、そして交流(クロス)すること、つまり様々なナレッジ(知)の領域が業際、学際を超えて、不足する機能を補い、知の事業化プロセスを加速する産業・文化、またビジネスの創出基盤施設機能を有します。

先端ナレッジフィールドは特に先端的な領域の知のビジネス化を促進し、これまでにないビジネスモデルを実証実験し、社会に提示していくことで、民間ベースでの新しいビジネス支援サービス事業とその活動によって次々とイノベーション産業、文化、企業を生む好循環機能を目指す施設です。

この資料を見て、私の脳裏に浮かんだのは、秋葉市長が今回の市長選挙のマニフェストでうたっていた「アキバ塾」のことです。

本年4月10日に、秋葉市長が行った市職員に対する再任時の挨拶の中にも、上記のアキバ塾が、「短期的・中期的には経済の活性化、あるいは税収増を図るために新たなビジネスの創造と発展をさせる。そのためにITを使っていく。秋葉原の略称の『アキバ』という言葉がありますけれども、選挙中には、例えば『ひろしま・アキバ塾』を作って若い人たち、起業家を養成するんだというようなことにも言及しました。これは短期的・中期的な目標として、広島の経済の振興のために新たな方向性を探っていくということです」と登場しています。

市長選挙時の差し迫った課題として「広大跡地に『知の拠点』完成」を掲げていますが、この余りにもの合致は、偶然というのには無理があるのではないでしょうか。

次に、「株式会社松波計画事務所」という企業についてです。この「松波計画事務所」は、松波龍一氏が代表を務めておりますが、同氏は、非常に広島市に深くかかわっている人物であったようです。

秋葉市長が進めている施策の一つに、「ビジターズ倍増に向けた取組」というものがあります。これは、様々な来訪者(ビジターズ)を増やして、広島市を活性化しようというものですが、あの猪爪範子女史が関わって、平成15年3月に提起された「ひろしまビジターズ・インダストリー戦略(VI戦略)」に端を発したものです。

その後、広島市では、このVI戦略をたたき台に、多様な担い手による幅広い取組を喚起するための具体的な計画づくりに着手し、平成15年9月からNPOの代表者や学識経験者などで構成する「ビジターズ倍増に向けた行動計画検討委員会」で検討を重ねるなどして、平成16年5月に、行動計画として取りまとめています。

広島市では、行動計画に沿った取組を進めているところですが、その検討委員会の委員長を務めたのが、「松波計画事務所」の松波龍一氏だったのです。

この度の事業決定については、選考の閉鎖的な進め方や経過、グループ構成員と秋葉市長との関係性から、公平さを欠いた選考であったのではないかと言われても、また、広島新球場の選考時と同じく、今回のプロポーザルが「不正な談合コンペ」ではなかったのかと批判されても、仕方ないのではないでしょうか。

このまま市民は騙され続けていいのでしょうか。皆さんはいかが思われますか。

 

(追伸(病院事業管理者のエッセー))
   朝日新聞に「十色つれづれ」と題するエッセー欄がありました。そこには、数人の方のエッセーを交代で掲載していたものでしたが、その中で、少し気になるものがありました。それは、広島市の病院事業管理者である原田康夫氏の書かれた「学問の面白さ教えてもらう場提案」と題するエッセーで、2月17日の新聞に掲載されたものです。

内容は、「広大跡地に、広大生だけでなく広島周辺の大学生も集めて教養教育のセンターを作ってはどうだろうか」といったものでしたが、市の幹部職員が、事業決定されていない時期に、幾らエッセーということであっても、こうした提案を発表することは好ましいことなのでしょうか。私は疑問を感じざるを得ません。

広島市病院事業管理者という職名を冠して掲載しているわけですから、その意味を十分踏まえて行動するべきだと思うのですが、皆さんはどう思われるでしょうか。