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(NO.215)2007年8月1日

『太田川放水路渡河部の工法と空港存続について』

7月14日の中国新聞に「広島南道路−太田川は架橋に変更」という見出しで、前日13日に行われた広島県都市計画審議会の結果を伝える記事が掲載されていました。内容は、広島南道路の太田川放水路を渡る区間の工法について、トンネルから橋への変更を承認するもので、今後、架橋の事業主体となる広島市は、県の事業認可を経て設計に取り掛かり、2013年度の完成を目指すとあります。

この記事を見て、私は一市民として、また市議会議員として大きな疑問を感じたのです。一見すると、ただ単に都計審の審議事項を伝えた記事ではありますが、市民の皆様には、この奥に隠されている為政者の真の意図が何であるのかを読み取っていただきたいと思うのです。

確かに、一日も早く太田川放水路渡河部の交通渋滞が解消できる施策は、市民としても、議会人としても、大いに歓迎できる施策です。しかし、広島南道路の太田川放水路渡河部がなぜ沈埋であって、橋梁でなかったのか。それは、当然、議論を尽くした上で、先人たちは沈埋工法を選んだはずです。

市民も議会も行政も、さらに、経済界や有識者、明日の広島市が本当に気になる人であれば、お気付きのことと思います。つまり、広島南道路の建設と市域内に空港を残す作業がワンセットの施策であったわけです。しかし、今回の秋葉市長の橋梁案での都市計画決定の変更は、その切り離し論であり、こうしたことができるのは施策の重要性についての認識がない証拠です。

秋葉市長をはじめ行政は「羽田沖に新規滑走路ができ、広島西飛行場便が確保できれば」と、また、「その努力もエアラインが行うことである」と弁明していますが、これは、初めから飛行場機能の存続など一つも思っておらず、その場がしのげれば何とかなる、人はすぐ忘れてしまうものであるといった認識しか持っていないのだと思われて仕方がありません。心ある市民、経済人、有識者は、これからの人やモノの流れは「空」であると認識されているはずです。

一方で、行政、政治、世論が保証しない限り、エアラインは新規路線の開設はしません。新しい羽田沖滑走路も、エアラインは、採算の合う、お客の保証されている路線を選ぶはずです。ただ単に『ヒロシマ』だけで、何とかなる世界ではないと思われます。

また、もう一つ、気になることは、架橋にすれば、土地の買収があります。その土地は三菱重工の土地だと思いますし、三菱重工観音工場は、これまで、全国の架橋製作の拠点であったはずです。秋葉市長が、選挙前、三菱重工広島へ、たびたび足を運ばれていたのは、組合に対する選挙対策だけでなく、橋架というお土産まで持って行かれたのかと、ふと不安に感じるのは私一人でしょうか。

さらに、今回の中国新聞の記事には、「県都市企画室によると、変更に対する市側の考え方や道路に近接する広島西飛行場への影響について委員から質問が相次いだが、市と市議会が変更に合意している」とありました。

この記事が本当であれば、この県の都市企画室の職員というのは、本当に行政を理解できている人なのでしょうか、甚だ疑問があります。確かに、『市』は施策を発する組織ですが、市議会は議案になっていない施策について、合意や了承をする組織ではないはずです。議会と行政の役割が分かっている県職員であれば、市議会が変更に合意しているという県の認識は訂正してほしいのです。

その上、広島市都市計画審議会の結果報告でも、次のように、飛行場の将来計画に対しては、慎重に検討する必要あり、との意見が付されています。

こうしたことは、行政として謙虚に受け止めることが必要ではなかったのでしょうか。県・市の職員の皆さんには『襟』を正して、公平、公正な行政手続をしていただきたいと思います。