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(No.209) 平成19年6月6日

『新球場建設に係る官製談合の疑惑』

新球場建設について、これまで私のホームページ(平成19年1月9日以降)では次のような経緯を述べました。

平成12年に高村都市計画局長(当時)がダン・ミンス氏を訪ね、その後、イスメーカーの社長が同氏を連れて秋葉市長を訪問している。
ダン・ミンス氏は平成12年12月8日、平成13年1月、同年3月27日、同年5月(契約)、少なくとも4回来広している。
市長が依頼したのは新球場のデザインであり、ダン・ミンス氏は現市民球場の玄関ホールの絵からヒントを得ている。
金の動きは分からないが、新球場建設に係る何らかの約束が交わされていることは間違いないのではないか。

要約すると以上のようなことですが、官から正式な手続きで依頼した訳でもなく、一見すると民と民との契約で済まされそうな案件でもあります。当然、具体的な金の動きも分からないようになっています。

この件に関して、2007年5月20日、とあるホームページに、私が以前述べたイスメーカー社長の立場の解説をされていますが、その中に気になる箇所があります。それは、「ワイロでも渡したのならともかく、実績のある建築家を紹介するくらいのことは、営業行為の範囲内だと、私は思っている。それに、コトブキの実績を見る限り、どこが設計したとしてもほぼ確実にコトブキは食いこんでくるでしょう」という箇所です。

新球場建設は公共工事なのです。民−民の感覚での事業展開は出来ないのです。金銭が動くことだけが不正ではなく、特定の企業、個人に対する利益供与だけでも官製談合であり、行政が絶対にやってはいけないことなのです。このことが和歌山県や宮崎県のような温床になるのです。

イスメーカーであるコトブキや、ダン・ミンス氏へ何らかの利益供与がなければ、これら民が動くはずはありません。これは事実上の官製談合か、特定の個人や企業に対しての利益誘導になるのではないでしょうか。秋葉市長は否定されるでしょうが、彼は国会議員時代に次のような主張をしています。

『私の政治信条と21世紀の日本のあり方』/秋葉忠利社民党政策審議会長(1998年5月22日政経懇談会の抜粋・要約)

日本社会、特に政治の中で理念として生かさなければならないと感じたことが大きく2つある。

1つは、「conflict of interest」という概念だ。これは「利害関係の衝突」とか「相反利益」という意味で、米国社会では組織などの問題を考える上での基本理念の1つである。

例えば、泥棒が裁判官になって自分を裁くことができないように、裁く立場と裁かれる立場は相反する利害関係にあって、その裁く立場と裁かれる立場を同一人物あるいは同一機関に託してはいけないということだ。

人間は非常に弱い存在であり、その弱い存在の人間が公平・公正な社会を作るためには、当然、制度的に最低限の公平さ、公正さを担保しなければならない。これが、「conflict of interest」という考え方だ。

もう1つは、「complicity」という概念だ。これは「従順に服従する」という意味で、何かの決定に従うということだ。これは、米国社会で、特に第2次世界大戦の教訓の1つとして、強く打ち出されたものだ。 

それはナチス時代のドイツの一般市民の役割について、確かに、ナチスやヒットラーは悪いが、ドイツの一般市民はそれを知っていても沈黙し、黙認していたということが問われている。ナチスの戦犯を裁いたニュルンベルク裁判では、ナチスの将校等比較的下級の地位にある人たちは、自分たちは上官の指示に従っただけで、自分たちに罪はないと主張したが、裁判では、組織の一員であって、上官の命令に従っただけでも、やはり人間個人としての責任があり、上官の命令が人類の普遍的な原理に反する場合には、異議を唱えなければならないと結論を出している。

どんな組織においても、自分の良心に照らして、おかしいと思うところは、これを告発しなければならない。

「Conflict of interest」の項からすれば、現在の秋葉市長(広島市行政)が施行しようとしている大型事業――新球場建設、広大跡地利用の事業コンペ――は、まさに当初から事業主体ありきのコンペだったのではないでしょうか。泥棒が泥棒を裁く仕組みと同じように感じられます。

もう1つの「Complicity」の項からすれば、今の広島市行政は、ナチス時代のドイツと同じで、職員は「自分たちは上官の指示に従っただけで、自分たちには罪はない」と主張したドイツの一般市民になっているのではないでしょうか。ただ、広島市の職員も、時を経て公平・公正な広島市民として目覚める日が近いのではないかと確信しています。

三選を果たされた秋葉市長の政治信念に揺らぎはないと思いますが、どのような行動に出られるのでしょうか。次回から英文の資料を用いて少しばかり私の思いを述べさせていただきます。