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(No.193) 平成18年11月17日

『新球場建設について(Part3)』

10月2日の広島市議会本会議(一般質問)で、佐々木寿吉議員が新球場の設計コンペのあり方について質問されました。しかしながら、市長以下、行政当局は質問の内容を理解しようとする努力も熱意もなく、また理解できていても正直に答弁出来ない事情があるようなので、私なりの方法で市民の皆さんにお伝えしようと思います。

まず、佐々木寿吉議員の一般質問の抜粋です。

先月29日(9月29日)に、新球場の設計コンペの結果が出されました。環境デザイン研究所の提案した案が最優秀作品となったということです。ところが問題は、その作品が前回の事業コンペで指名停止のため失格となったある建設会社を中心とするグループの作品とほぼ同じか、極めて似通っていると指摘する声があることです。

もし事実としたら大きな問題です。事業コンペに出されたデザイン案は、もともと建設会社が中心となってつくったものと言われ、それを、多少焼き直ししただけで出品したとなると、本当にこの設計グループのオリジナル作品と言えるかどうか疑問です。また、将来、この設計に基づいて建設業者を選ぶ際、この建設会社が極めて有利な立場に立つということにもなります。

この設計グループ、環境デザイン研究所の事実上の代表は、2年前、市が設けた新球場の建設促進会議の施設部会に、球場設計の専門家として広島に招かれ、研修会の講師として委員や市の担当職員を前に講演したということです。何とも審査の公平性に疑問を抱かされる一因にもなりそうです。

納得できないことがもう一つあります。それは、この設計案に協力者と明記されているアメリカ人の建設コンサルタント、ダニエル・ミース氏の存在です。苦い経験とも言うべきチーム・エンティアムの事業案の中にも、建設コンサルタントとして登場しており、同一人物が推測されます。しかも、先ほど問題にした建設会社は、このチームの核となった企業で、そのほかにも、チーム・エンティアムの事業にかかわった人物や企業がこの設計案の作成に関係していると言われます。

ここで改めて指摘しますが、このチーム・エンティアムの突然の撤退に対して、秋葉市長は、だまされたのは私の方、告訴も考えると、3年前、この議会で答弁されています。その告訴はいつの間にかうやむやになりました。しかし、市や市民に多大な迷惑をかけた、あるいはかけたとされる人物や企業を、このようにいとも簡単に許していいのでしょうか。

さらに、今回の設計コンペの審査委員長は、早稲田大学名誉教授で、あの広島プリンスホテルを設計した池原先生です。皆さんも御承知のとおり、このプリンスホテルは、広島高速交通の社長で、今や市長のブレーンもしくは側近中の側近と言われる中村社長が、西武グループの時代に建築の責任者となって建設しました。当然、かねてから交流があったのでしょう。そうした人物が委員長としてふさわしかったのかどうか疑問に思います。

この優秀作品案をどうするのかと市の担当者に聞くと、最終的な判断は市長がしますと答えるなど、コンペのあり方そのものを否定するような回答が返りました。そうしたことを含めて、コンペの公平性を疑う声がいろんなところから出されています。こうした疑問の声にどうお答えになるのでしょうか、明確に御答弁ください。

質問に対する濱本都市活性化局長の答弁です。

今回の提案競技の当選案に、前回と似たのがあるのではないかという点ですけれども、コンペの応募作品を公開することにつきましては、選考の対象となることを前提に、応募者から応募の段階で同意をいただいております。

前回の応募作品の内容について、具体的にコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

今回の選考委員会では、選考委員会で最終結論を得るまで、これは終始応募者名を伏せて、厳格に行うなど、例えば、匿名性の確保という点についても相当な配慮を委員も事務局も行ってまいりました。したがって公平・公正な手続き、手順を踏んで選考されたというふうに考えております。

佐々木議員の質問の真意は、今回の当選作品は、最初に市が実施した民設民営のコンペ当選作『チーム・エンティアム作品』のコンセプト、イメージ図、位置図等々細部にわたって、あまりにも酷似しすぎていることに対する疑問であろうと思います。

そもそも、佐々木議員の質問の中にある外国人名ダニエル・ミース氏の名前が市職員の中で認識されたのは、現在、岐阜市の助役として奉職されている高村義晴氏が建設省都市局から広島市の都市計画局長として派遣され、チーム・エンティアム作品に関与していたときです。当時、秋葉市長や関係職員数名とともに渡米され、アメリカの都市計画や大リーグ球場等の視察をされたこともあったはずです。この渡米時に、あるメーカーの経営者が、コンサルタントであるミース氏を紹介されたと聞いています。なお、高村氏は建設省への打診もなく、突然に広島市の建設担当助役に指名され、議会で否決された人です。

当時の記憶が確かであれば、ミース氏を紹介した企業は紙屋町地下街へ設置されている「イス」の業者さんではなかろうかと思います。当時の広島市の地下街工事担当責任者が、直接工事を担当している時代に「市長は議員の紹介した業者は入れるなと言われたはずだが、自分が紹介した業者は配慮するよう言うのはおかしい」とこぼしていたと聞いています。

市長は、紙屋町地下街工事を市長選立候補時には「土」をいれて埋め戻すとの発言をされたこともあるはずですし、市長に就任されると地下街の音響施設をはじめ、小さな「イス」のことまで、東京の専門家からの意見を大切にするよう指示されたのではないかと、約8年も以前の記憶を辿っているところです。

以下は民設民営コンペの当選作品であったチーム・エンティアムの作品と今回の環境デザイン研究所の作品との比較です。





佐々木議員は平成17年11月からの事業コンペ案との比較もされていますが、この事業コンペ応募作品の中にも、今回の当選作品と非常に似通った作品があったのも事実だと思います。最初の民設民営のコンペからはじまり、二度目の事業コンペ、今回の設計コンペの当選作品はひとつの流れの中の作品であると思われ、このようなコンペを何回繰り返しても同じようなデザインになり、同じような施工業者になるのではないかと心配をしています。

もしこのことが真実であれば、まさに「官製談合」以外の何ものでもないのではないでしょうか。大手ゼネコンの営業マンがある市議会議員に「本気で行かせてもらいます」との意思表示をされたとも聞いています。

もう一度、これらの写真を、皆さんの目と感性で判断してください。私の目には、今回のコンペ当選作品とチーム・エンティアム案をどのような方向から観察しても、球場建設のコンセプトを聞いても全く同じように思えます。佐々木議員の疑問は当然だと思います。
   市民の皆さんの賢明な判断を仰ぐものです。

 

(※追伸(財政局長のセミナー))

Yahoo!ブログに「広島市財政局長の地方財政改革セミナーに参加して」の感想文がありました。このセミナーは、10月19日に開催され、講師は広島市財政局長の中平真氏(総務省出身)だったそうです。内容を要約して紹介します。

セミナーの名称は「歳出・歳入一体改革と広島市の主張」。
   内容は、広島市財政がいかに健全な状況に近づいているかという成果発表となっており、単純に歳出を削減し歳入の確保を図った(当たり前で、これしか方法がないはず。その内容が問題のはず)。結果、単年度赤字がなくなり、ひとまず財政再建団体への転落は免れたとの説明だった。

講演後の質問で高齢の市民の方が「新球場の建設について、収支計画はどのように検討されているのか」と質問したのに対し、財政局長の回答に耳を疑った。「新球場の収支計画については、財政局は何も相談を受けていない。担当局がしかるべく収支計画を立てているものだと思う」と応えたのだった。

今の今まで、新規の公共事業を抑制し、将来的な財政支出を控え、財政健全化に真剣に取り組んでいると話した財政局長が新球場の建設について、その収支計画、広島市の財政に与える長期的な影響について、何も検討していないと明言されたのだ。

財政局長は、広島市の財政を預かる最高責任者。新球場については、設計コンペなど多額の予算をつけ、すでに事業化が決定され、事業として動きつつある。この事業について、将来的な収支計画を吟味し、広島市の財政に悪影響を与えないことを財政局長が検討、確認しなくて、誰がするのか? もし、この事業が無謀なもので、広島市の財政にとって致命的な悪影響を与えるのなら、財政局長はその職をかけても反対する必要があるのではないか。

財政局が作成した第2次財政健全化計画では「新規・拡充事業については、施策的や目標、将来の財政負担を明確にするとともに、事業の必要性、緊急性、事業効果、民間等との役割分担等の観点から、慎重に検討し、真にやむを得ないものに限るとともに、実施に当たっては、必ず既存の事務事業の見直しを行い、その事業に必要な財源を確保した上で実施します」とも明記されている。

しかし、新球場建設に関しては、「将来の財政負担は全く検討もされず、真にやむを得ないものとも考えられず、必要な財源も不確定のまま実施に踏み切る」ということになる。何のために膨大な残業までして計画を作成したのか。財政局長以下の職員は本気で財政を健全化させようという責任感があるのか。

ブログにあるように、財政的な裏づけは絶対であり、多くの市民の夢を奪い取るような杜撰な計画ではなく、責任を持って、着実に一歩ずつでも夢に向かって歩めるような計画を進めていただきたいものです。

また、本文でも示しましたように、今回の新球場建設のコンペ案がエンティアム案と同じようなものであるなら、コンペの基本に返って、民設民営を前提とした「新球場の建設・経営」のコンペをやるべきであり、広島市は貨物ヤード跡地の借地料を戴ければいいのではないでしょぅか。このことが民間活力の結集であり、一番の公費の節約ではないでしょうか。

 

(※11月20日追加(広島の官製談合)

官製談合では福島、和歌山に次いで宮崎が、裏金づくりでは岐阜、長崎と底なしの様相を呈している自治体の不祥事ですが、「もしや広島でも…」といった思いがないわけではありません。現に裏金づくりの事実はあったわけですし(競輪事務局)、第三原爆特養や広島駅北口開発、病院事業、そして今回の新球場建設問題についても「官製談合では…」との実しやかな噂があるのも事実です。

11月15日の決算特別委員会(全体会議)で、佐々木委員の質問に血相を変えて「そういうことを公の場で言うのは由々しきことだ」と声を荒げたのは、秋葉市長が、残りわずかな任期を真っ当に過ごすために平穏無事を願っているからではないでしょうか。

まず、11月15日の決算特別委員会(全体会議)の様子を紹介します。

<佐々木委員>
   市長さんは仙田さんを知っておられますか。
<秋葉市長>
   建築家はたくさん知っております。イトウ先生も存じ上げておりますし、ハラ先生はお目にかかったことはありませんけれども、池原先生、それから仙田先生、ホリイケ先生も存じ上げております。建築家の友人はたくさんおります。
<佐々木委員>
   仙田さんも御存じだということですが、会われたことは。このコンペが終わってから会われたことはありますか。
<秋葉市長>
   コンペが終わってからは、現在詳細な設計をお願いする立場ですから、仙田先生にお会いをして、いい野球場ができるように、協力をお願いいたしました。
<佐々木委員>
   それはいつ会われましたか。これを決められた後、すぐじゃなかったですか。決める前か。
<秋葉市長>
   日にちが必要だったら調べますが、要するに、これは市にとって非常に重要なプロジェクトですから、そのことに関して、設計者とそれから我々は施行者の立場になりますけれども、その間で共通の意思疎通、理解を持つということは非常に重要ですから、これからも仙田先生とはお会いして、市民の本当に希望する、それからカープの期待しているような野球場を造るために努力をしたいと思っております。
<佐々木委員>
   どうしても、ここの関係の方に持っていきたいということがあったんじゃなかろうかなと。それともう一つは、ほかのゼネコンさん、いわゆる設計者に対しても、ほかの応募された設計者の方々も、市の重要な、夢のある球場っていうことをいつも市長おっしゃっているんですから、そういった、曲がったことがないようなことをやってほしいと。そういった疑惑を持たれるようなことがないように、今日の新聞にも出ていましたが。そういうことを私は言っているのです。
<秋葉市長>
   そういうことを仮にも公の場で言うことは大変由々しいことです。この審査は、池原委員長、彼は芸術院の会員ですけれども、以下、審査員で、非常に公正にしかも公平に判断をしていただきました。その判断には、一切、疑わしいところはございません。要項に従って応募されたたくさんの建築家の皆さん、一生懸命広島のために、設計をしてくださいました。その中から、満場一致で最優秀作が選ばれました。その選考のプロセスに当たって、疑っているのは、佐々木議員ぐらいのもので、ほかのほとんどの市民は現在の案について、そういった疑問は持っていないと私は確信しております。
<佐々木委員>
   私だけとおっしゃいましたけれども、このことを見れば、ほとんど誰も思います。それ以上言いませんけれども。私は市民がどう思うか聞いてみたいと思います。

佐々木委員が特別委員会の場で指摘された事業コンペ応募作品の一つが次のパースです。事業コンペ応募作品・設計コンペ当選作品

本文で述べた『チーム・エンティアム作品』と同様、この『事業コンペ応募作品』も今回の『設計コンペ当選作品』と全く酷似しています。そして、秋葉市長が関係者と面識があったのも間違いないのです。

金銭の授受があったかどうかということではなく、市長が言われていることを要約すると官製談合もどきでもあり、設計コンペで優秀作品を決める過程での公平さに欠ける状況からして、これは今後、一種の入札妨害に当るようなことにはならないのでしょうか。

また、平成16年12月28日(13時30分〜)に本庁14階で局長級以上の幹部職員研修会を行われていますが、このときの講師を仙田満氏(環境デザイン研究所)に依頼されています。幹部職員の間では同氏の名前は早くから認識されていたのです。さらに、仙田氏の著書には『環境デザインの展開(鹿島出版会)』というのもあります。どうも、市長の周りの知己は昭和16〜18年生まれの人が多いようです。

いずれにしても不正が起こりうる背景があったような状況でもあり、コンペとか委員会委託という世間では一番公平、公正だと思われている手法が、実社会では施主、つまり行政の意思が一番通りやすいシステムであるとの指摘もあります。

もし、前回の取り下げられた案の「事業コンペ提案者」と今回の「設計コンペ事業者」との間に何の関係もないのであれば、前回の「事業コンペ提案者」は今回の「環境デザイン研究所」とよく話し合われ、何故このように似通った作品になったのかの説明を市民に対してしてほしいものです。もし仮に、盗作に当たるようであれば「環境デザイン研究所」を訴えたらいいわけです。

そもそも前回の事業コンペ応募企業はスーパーゼネコンがほとんどであったはずです。スーパーゼネコンのプライドは何処にいったのでしょうか。世の中では企業倫理が大声で叫ばれている時です。市民として、議員として大変気になるところですが、市民の皆さんはいかが思われますか。

   なお、今回、事業コンペ作品を公開したことについて、「守秘義務を犯したのではないか」と言われる方がおられるかも知れません。しかし、議会は調査して得た不正ではないかと疑問が持たれるものについては、事実を市民に開示して、問題を共有化し、不正をただし疑問を解決する義務があります。もし、これに異を唱えられるのであれば、まずは公の場できちんと明確な説明をしてもらいたいものです。