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(No.175) 平成18年5月13日

『市長の海外視察について』

   秋葉市長恒例の海外視察旅行の季節到来です。まず、平成15年度からの海外旅行の経過と平成18年度の海外旅行の予定を掲載します。
市長海外出張実績・予定の表


   秋葉市長は5月6日に、ニュージーランド、オーストラリアに向け、環境会議出席と核兵器廃絶の要請活動を目的として11日間(5月6日〜5月16日)の旅に立たれました。平成18年度の当初予算では、ニュージーランドに係る費用が127万9千円、オーストラリアに係る費用は94万1千円で合計222万円です。不思議に思うことは旅行日程の公式発表に出張者――広島市長(広島平和文化センター会長)秋葉忠利とあることです。

   この度の海外視察旅行で、何故わざわざ「広島平和文化センター会長」の肩書きが必要なのでしょうか。これは、これまでの視察と同様、当初予算だけでは不足分が出るので、広島平和文化センターの予算の流用ができるように「広島平和文化センター会長」の肩書きを付け加えたのでしょうか。それ以外に、広島市長以外の肩書きが必要となる理由があるのでしょうか。

   平成18年度予算で市長の海外出張費の総額は1,014万8千円です。この渡航予算の他に、出張に関係する部局から予算の付け足しや経費の流用等がないことを求めるものであります。

 《平和行政、被爆者対策との関係》
   広島市長が核兵器廃絶を希求する旅を毎年毎年重ねることが、心の底から平和を希求する広島市民の切なる願いである平和活動の実践なのか、甚だ疑問に感じられます。単に核兵器廃絶を願うのであれば、新しく核保有国になる意欲を表明している国々や核兵器の増強を表明している国々への「非核、反核」のための訪問や説得であるべきではないでしょうか。

   広島市民にとって核兵器廃絶は当然の願いであり、ヒロシマの原点は被爆者の救済で、その延長線上にある日本を初めとする世界各国の被爆者対策ではないでしょうか。例えば、チェルノブイリ原発事故の後遺症に苦しんでいる人々の手助けであり、また、国内外で絶対に起きてはいけない原発関連事故の予防やその対策の先進地になることが、被爆者や市民、国民に対し『二度とあやまちは繰り返しませんから』の誓いへの証ではないでしょうか。

   「核兵器廃絶」という市長の言葉は確かに世間受けする言葉です。広島市民、日本国民、世界各国の人々や地球上の全て生きとせ生きるものにとって「核兵器廃絶」は絶対必須の願いであり、その目的達成のためには地道な恒常的な実践努力が何より必要です。

   広島市がやるべきことは言葉だけの「核兵器廃絶」ではなく、世界でまだ定着していない被爆対策、被爆医療被爆者保護の着実な実践ではないでしょうか。広島市は被爆者援護の地道な実践の先駆者となり、世界の被爆に関する全ての面において、リーダーであるべきではないでしょうか。皆さんはいかがお考えですか。

《視察期間と費用》
   市長の海外渡航費用は年度によって大変なバラツキがあります。渡航日数は平成15年度が35日、16年度が22日、17年度が30日と、平均すれば年間1ヶ月(約30日)になります。毎年1ヶ月間は海外生活で広島市には不在という計算です。こんなことで市民の生活の実像が本当に理解できているのでしょうか。

   渡航費用ですが、何故、この様なバラツキが出るのでしょうか。平成15年度の合計が約631万円、平成16年度は236万円です。平成17年度は187万円ですが、イタリア、フランス負担分92万円を合計すると279万円となります。そして、平成18年度は1,014万8千円ですが、何故このように大きなバラツキが発生するのか理解に苦しみます。

  憶測ですが、過去は関係局に経費を振り分けていたのか、経理処理手法のカラクリとしか理解のしようがないのです。単年度だけでは市民の皆さんに公表しても比較対象がなく、このような表にしてみれば、何故なのかという疑問が沸いてくるはずです。市民の皆さんはこのような税の使われ方をいかがお感じでしょうか。

  また、表の市長出張旅費中、平成16年度アメリカ〜ドイツは旅費と宿泊費として、欧州会議が1,000ユーロ(138,740円)、IPPNWドイツが400ユーロ(50,548円)を負担し、残額を市費でとあります。平成17年度イタリア〜フランスは旅費と宿泊費として、イタリアAFSが781,600円、フランスASIFが141,300円を負担し、残額を市費で惜置とあります。

   議員の視察の時には相手都市や団体に迷惑をかけないよう努力しておりますが、この様に都市間の相互訪問ではなく、各種団体が費用負担してくれる場合、市当局の経理処理でいいのでしょうか。相手団体の広島市長としての招待なら、広島市行政は相手団体の善意が広島市民に通じるように、市民に公表すべきであり、必要経費の残金処理で済ませるのではなく、市行政として寄付受領など、記録に残る手法で金品の出し入れを明確にすべきではないでしょうか。

   広島市長への寄付行為でなく、秋葉個人への経費寄付であれば、公務の間の利便供与にならないのでしょうか。広島市長としての行動であれば、ここに示されている海外での善意や利便供与は行政の収入・支出として明確に提示しなければならないと思います。現地での単に経費の相殺で簡単に経理処理を済ますことは広島市の歴史の中には何の足跡も残さない、無駄な善意にしかならないのではないでしょうか。「金銭」は特に大切に扱ってほしいものです。

《視察先の変化》
   市民の皆さん、秋葉市長の海外視察が何故、日本を中心に地球の東・西旅行から、平成18年度には、南・北旅行に変わったのでしょうか。本年まで秋葉市長2期7年の間は、海外視察はほぼアメリカかヨーロッパであり、アメリカであれば東海岸、ニューヨーク、ボストン中心です。ヨーロッパであれば、当初はドイツ、イギリス、フランスであり、特にドイツ、フランスが反米的な風潮の強い時代にはそれらの国々への訪問回数が多かったのではないでしょうか。

   去年ごろからフランス政府の反米感情が少なくなり、親米的風潮に近づくにつれフランス、パリ市等の訪問も少なくなって来たのではないでしょうか。その頃から(平成17年秋頃)広島市の平和団体と同じような歩調で核兵器廃絶の声が強くなりノーベル平和賞候補の話が広島市の平和団体の一部から話題になり、そのため目的達成のためには必ず文献が必要であることから秋葉市長の著書(内容のほとんどは市行政資料の焼き直し)が二冊もできあがったのではないでしょうか。

   このことをもって本年の地球南・北への海外視察となり、ニュージーランド、オーストラリアの次はオランダであり、そのあとのスウェーデン、ストックホルムであるのだろうと思います。市長は市民の公僕であることが第一でご自分自身の栄誉のための行動をしてはいけないことを忘れないよう心掛けてください。

   また、広島市平和文化センターは広島市の外郭団体であり、市長個人の平和活動のための機関ではないことを忘れないでください。平成19年2月は市長選挙です。自己PRだけが「市民の市民による市民のため」の行政ではないのです。


(追伸1(コミューター機の生産について))
   平成18年1月4日の産経新聞に「日の丸ジェットつくれ!」の見出しで「三菱重工など本格着手へ」とありました。三菱重工が進める試作機「ミツビシ・ジェット(MT)」が当初の30〜50席から70〜90席の中型機に転換したとの記事です。

   中国新聞の5月4日の記事では「燃費を20%アップ2012年度運航を目指す」とあります。「特に国内では、羽田空港の新滑走路が09年に使用開始予定で、地方路線を中心に小型機の需要拡大も予想される」といった内容です。

   広島にとっては次世代の製造業として、大きな希望がもてる記事ではないでしょうか。ご存知のとおり広島は『船』を造り、『汽車』を造り、『自動車』を造った経験があります。広島の産業の歴史は物造りであったはずです。この航空機産業が日本で根付くとすれば製造業として必要な人的、技術的、地形的にも広島市が一番優れていると思います。

   中核企業は三菱重工鰍ナす。三菱重工鰍フ観音工場の隣は広島西飛行場です。製造・組み立てラインの隣に飛行場がある地形は広島の観音工場と名古屋の小牧しかないと思います。広島市行政も、経済界も、地域の大学も地域住民も一丸となって新しい航空機産業の誘致を働きかける時ではないでしょうか。

   経済界の皆さん、カープの新球場建設だけでなく、今こそ、新産業の構築に「産、学、官、民」あげて取り組む時であろうと思いますが、いかがお考えですか。このことは西飛行場の有効活用にもなります。橋梁とか沈埋とかの机上での議論だけではなく、東京便(70〜90人乗り)の地域間コミューターの就航への議論を熱く始めるべきだと思います。

   都市の活性化とこれからの時代の都市インフラの構造の中で、時間の大幅な短縮ができ、広島の魅力アップのためにも、ビジネスには西飛行場、大型の輸送や海外便は広島空港といったように、足としての空港、飛行場を活用するには、一県一空港という過去の理論は通用しないものとなっております。広島は他都市のように新しく空港を造るのではなく現在あるものを有効に活用することで済むのです。先人達の残してくれた都市の資源の有効活用をもう一度、真剣に考えてほしいものです。

   現在、70人乗りのコミューター機は、
●カナダのボンパルディア CRJ700orCRJ900(開発中)
●ブラジルのエムブラェル ERJ170orERJ190(開発中)
しかなく、国産の飛行機が近い将来、空を飛ぶことを心から願うものです。

   日本には現在製造中止となってはいますが、名機といわれた日本航空機製造のYS−11(座席数64)の製作経験があり、諸外国と比べても、人的にも製造実績のうえでも、諸外国と比べ全面的に優位にたてると思われます。広島市で、三菱観音で橋梁製造や製缶作業に変わる新しい製造ラインが出来ることを望むものです。


(国産小型ジェット機(完成予想図))国産小型ジェット機(完成予想図)



(追伸2(西飛行場について))
   広島市は4月21日に「広島西飛行場全体整備計画基礎調査」を発表しましたが、何の目新しいものはなく、地上部のかさ上げ案に至っては10数年前に議論をしつくしたものであり、440メートルの沖出し案の桟橋方式に至っては、秋葉市長は渡河部の沈埋か橋脚かの議論の終結を一方的に発表し、都市計画決定済みであった沈埋方式から新規都市計画決定が必要となる橋梁方式に一晩のうちに変更しました。

   その理由が羽田沖の増設新規滑走路が桟橋方式で施行決定があったかのような発言であり、明日からでもこの桟橋方式で工事施行ができるような錯覚を市民に与える発言でした。

   しかし、この桟橋方式はまだまだ机上の理論でありその安全性の証明はどこにもなされていないのです。人命を預かる「公」の施設建設を確証のない風評だけの方式を採用するとの発表はいかがなのかと思われます。

   行政はその非を十分理解し、調査研究の名目でコンサルタントへ委託、コンサルタント側も施行実績のないうえ、安全性からも全ての項からも施行認可の実績のないものの調査研究報告書の作成は大変難しいものであったとの話も聞いています。

   皆さんは高速道路で時速150km以上のスピードで走行された経験がありますか(本当は絶対にやってはいけないことです)。高速道路は時速80km走行の設計と100km走行の設計があり、日本では安全確率を多く見積もり走行可能な時速は私たちには不明ですが、例えばその道路を時速150km以上で走れば、1cmのデコボコにハンドルを取られ、タイヤが横滑りするはずです。

   飛行機の離発着時のスピードはその約3倍ではないでしょうか。陸地と桟橋の継ぎ目の小さな段差が大きな事故に繋がるはずです。一体の構造体でない施行方式は困難だと思われます(桟橋は桟橋だけ、埋立ては埋立てだけの単一施行方式)。

   市の提案というより、コンサルタントからの提案として提示されたのではないかと思われるような案が議論し尽くされた『かさあげ方式』の追加提案ではないでしょうか。

   市長も行政も西飛行場に限らず、新球場建設も高架道路も、太田川放水路の渡河部の建設も理屈ではなく、そのものが形となる現実に向けた確実な第一歩を踏み出す努力をしてほしいものです。もう議論をしている時ではなく、形を市民に残す時だと思います。

   市長は先人の事業の竣工式での晴れやかな姿を市民の前に見せるだけではなく、地味であっても将来へ向けての地鎮祭を沢山してほしいものです。市民の皆さんはいかがお感じですか。