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(No.159) 平成17年11月1日

『人口減少に対応していくために』

 いよいよ人口減少の時代がやってきます。これまでは出生率の急激な低下による少子化も急速な高齢化にカバーされていましたが、右肩上がりで増えつづけた人口もいよいよ来年(2006年)をピークとして右肩下がりになります。2030年には百万都市の広島市も現在より9.8%少ない102万4千人まで減るのです。これによって、生産年齢人口(15才〜64才)もますます減少して行くわけです。

 確かに、これまでの高度成長を支えていたのは人口増ですが、「人口減少の影響だけしか見ないと大きな過ちを犯してしまいます」と主張される方もおられます。それというのも、先進国の経済成長は労働力だけではなく、むしろ資本の蓄積や技術進歩によってもたらされるものだからという理由です。労働についても働く人の頭数よりも『質』の方が大切、ということのようです。

 私も以前ホームページ(No.89)で述べたのですが、確かに、人口減を要因にGDPは減少するかもしれませんが、労働力の不足は生産性の向上や高齢者などの雇用で、また消費の縮小は付加価値の高い商品の創造によって補えるわけです。つまり、これまでの成長・拡大型の社会システムを、飽和・安定型にうまく移行し、少なくともゼロ成長を維持できれば1人当たりのGDPはむしろ増えていくことになるわけです。

 こうしたことから考えると、全てを否定するばかりでなく、要は、50〜100年先をしっかり見据えることが肝要なのです。知恵を絞り、日本の強みである技術力を生かしながら、勇気と希望をもって新しいモノやサービスを生み出していかなければなりません。加えて、地方の時代といわれる今、地方の自発性によって成長していくという強い意志のもと、新しい都市の姿をつくり発信していくべきなのです。

 ここに、それを裏付ける資料があります。『広島都市圏に必要なことを探る〜札幌、仙台、広島、福岡、4つの中枢都市圏の比較から〜』という調査報告書ですが、本年8月に国土交通省中国地方整備局が取りまとめられたものです。委員会方式(委員長:櫟本功(社)中国地方総合研究センター理事長)で調査検討されたものですが、本格的な少子高齢化の中、広島都市圏が活力を持ち続けていくために、都市圏の特徴を活用し課題を克服していく観点からデータなどを比較分析された55ページにわたる報告書です。いくつかポイントをピックアップして紹介します。

 
(分析1…人口の動向)
[1] 就業人口は4都市圏中、広島都市圏のみ減少傾向である。
[2] 要因別人口をみると、広島都市圏のみが社会減である。
[3] 広島市のみが学生数が減少傾向である(広大移転の影響だけでなく私大なども減少)。
都市圏の就業人口推移
要因別人口の増減数
学生数の推移の比較

(分析2…産業の動向)
[1] 工業出荷額は、広島都市圏は他と比べて突出して多いのが特徴である。
[2] 製造業は、量産機能は海外に移転しているものの、研究開発機能等は国内に残す傾向にある。
[3] 広島市の民間研究開発部門の数は、他都市と比べて突出して多い。
工業出荷額の推移
海外生産に伴う海外移転機能
民間企業研究開発部門数の比較

(分析3…都市構造の実態)
[1] 広島都市圏は、地形的制約等により高次都市機能は中心市内外に分散配置している。
広島都市圏の郊外化の変遷
高次都市機能(中心市)の集積比較 e
高次都市機能(周辺域)の集積比較

[2] 広島都市圏は、高次都市機能を中心市内外に配置する中、都市圏の骨格をなす幹線道路ネットワークが弱い。
各都市の幹線道路ネットワーク
自動車専用道路改良・概成延長の経緯

(論点1…魅力を感じる都市とするために)
[1] 広島都市圏は、地域の活力を担う若年層の減少が近年顕在化しており、その定着が課題である。「若者が学ぶ都市」というイメージの向上や『特色のある人材育成機能』の充実を図るとともに、若者を惹き付ける芸術・文化活動など「若者文化を育てる都市」としての魅力づくりが急務である。
地方勤務をする場合の希望先.
魅力ある都市づくりを進める上で広島で強化すべき機能
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ライブハウス施設数の比較
[2] 「『ヒロシマ』という高い国際的知名度」や「特徴的な川や緑豊かな自然」などの恵まれた環境を活かして『国際会議』や『質の高い芸術・文化イベント』の開催など、国内外の人々が交流を活発化する取組みが必要である。
訪日外国人客の都市別訪問率
4都市における主な海外芸術文化公演の実績
国際会議の開催件数の経年変化
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(論点2…広島に相応しい産業を伸ばすために)
[1] 広島都市圏には、多くのオンリーワン・ナンバーワン企業や研究開発機能があり、『特色ある製品・技術を有する企業』『高い技術力』『多くの技術者・研究者』を有している。この高い産業ポテンシャルを起業等に活かすとともに、産学官が連携する体制や仕組みづくりの強化など「企業・技術・人材」の連携・交流の強化が必要である。
広島都市圏のオンリーワン・ナンバーワン製造企業の立地状況
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東広島市の研究者から見た東広島市に集積する教育・研究機能の都市圏内企業の活用状況
[2] 都市型サービス産業は『人材の獲得機会』と『要求水準の高い顧客』を特に重視している。「特色ある人材育成機能」の充実と文化・情報、都市の魅力など質的向上を図り、「創造性を育む環境」を創ることが必要である。
都市で成長する産業が都市に求める機能
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(論点3…地理的な制約を克服し魅力を増大するために)
[1] 広島の魅力を活かし、若者の定着、都心への集客、観光振興などを図れるような複合的な魅力を持った都市づくりを進めるためには、魅力ある機能を連携する快適な歩行空間や公共交通機関の充実など、広島らしい回遊性の高い都市づくりが必要である。
広島都市圏の4層の空間特性
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広島都心部に期待すること
[2] 広島都市圏は、地理的制約などから高次都市機能の中心市内外への分散配置が進んできたという特徴がある。周辺都市に集積している高次教育・研究開発機能と都市圏内の企業との連携・交流の強化をはじめとして、中心都市と周辺都市の連携等により、「一体の都市圏として機能を発揮する」ことが期待されている。このことから、分散している都市機能の適切な連携・分担により、都市圏を「一体的に機能」させるため、幹線道路網をはじめとした交通網の充実など、連携・交流ネットワークの強化が急務である。
個性的な都市のネットワークにより形成される広島都市圏
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広島都市圏の幹線道路ネットワーク
広島都市圏における拠点性評価
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 以上、ポイントを絞って紹介しましたが、広島都市圏が活力を持ち続けていくためのヒントが詳細なデータとともに中国地方整備局のホームページ(http://www.cgr.mlit.go.jp/toshiken/)に掲載されていますのでご覧下さい。

 「札仙広福」という言葉は長年使われてきましたが、現在は「札仙福」だと言い切る学者もいるそうです。地元広島大学の教授だそうですが、「広」がなくなっていることに驚きを感じるとともに、現実のデータを見せ付けられ何か寂しささえ感じます。私たちは「広」の存在が希薄になりつつあることに対して危機感を持たなければならないのではないでしょうか。

 今、広島が何を求めていくべきなのか。もはや量的な拡張、あるいは成長・発展を指向した競走の時代ではないことは明らかですが、広島市自らが内発的・自発的に成長し、質的な競争の時代に打ち勝つためには、今ある機能を有機的に結ぶ最低限の都市基盤は必要なのです。広島市が地方の一都市として中心的な役割も担わずただ存在するだけであれば既存ストックの維持だけでいいのかもしれません。しかし、魅力にあふれ訪れてみたいと人々が抱く期待感、充実感を誘発させる活力ある都市にするのであれば、広島市の価値を高め、広島市を中心に、西日本全ての都市から迅速に相互交流が図れる「自立した圏域づくり」を明示し、実現していくことが急務ではないでしょうか。
 皆さんは、いかが思われますか。





(※11月2日追加1(故後藤田正晴さんの言葉))
 平成17年11月1日の新聞に、9月19日に死去された後藤田正晴元副総理の「お別れの会」の記事がありました。委員長の中曽根元総理は後藤田氏について「戦後の政治家の中で最も卓抜した政治家の1人だ。一線から退かれてからは、日本の政治の改革、自民党の改革に非常な熱意を示された」と生前の功績をたたえたとの内容です。

 後藤田さんが生前お話された中に、「御輿(みこし)の上に乗るのは国民であって、政治のリーダーではない。政治のリーダーは御輿の先頭を引っぱり、御輿を正しい方向に導くのが仕事だ」というのがあります。

 広島市の御輿はどうでしょうか。市民が御輿の上に乗って、市長が先頭に立って全力で御輿を引っぱる光景を市民の皆さんがイメージできるでしょうか。市長の選挙の母体である『みこし連』は市長を担ぐために作られたことを考えると少々考えさせられるものがあります。お祭りの季節で、お御輿を一生懸命担いでいる子供たちの未来に大きな希望と夢がかなえられるよう望むものです。

 口の悪い人がこんなことを言っています。
 『みこし連』の御輿に市長が乗って市民を担いでいるのが現在の広島市政であるとの戯言ですこんな戯言ができることは、私達にとっても広島市民にとっても嬉しいことではないのです。他人事ではなく、我々議員も気をひきしめなくてはなりません。




(※11月10日追加2(市長の意思伝達のためのミーティング資料よりの気付き))
 この頃、市民の苦情でよく聞くことで、私たち議員にとって一番気に掛かることは、行政が結論を出してくれるのがとても遅いということです。その原因がどこにあるのか、よく調べて見ると市長の発言が全ての元凶であるように思われます。

 「市長が意見を言ったから対応が遅れたというのはおかしな話。市長は最後に判子を押せばいいという仕事のやり方が多すぎる。市長の意見は聞かないというのであれば、そういう制度を確立した上でやればいい。そうすれば意見も言わないし、責任も取らない」との発信がどこかであったようです。

 理事者から日頃聞こえてくるのは、「市長への直接のメールや投書、告げ口等の数が多すぎて、一つずつの指示と決裁を待っていたら仕事は全て止まってしまう」ということです。その上、市長の土・日、休日、夏・冬の休暇、年間約6度の海外出張、東京・千葉等への国内出張等の日数を1年365日から差し引けば、広島市庁舎への滞在日数、滞在時間は本当に限られた日数にしかならないのではないでしょうか。

 その僅かな日数の中で、市政に関わる全ての課題や政策決定等を市長自らが聞いた、聞かないの理論で責任論まで論じられると部下は仕事ができなくなるのは当然のことです。「長」の仕事に対する姿勢の基本は、自分の部下、職員を信じることから全てが始まるのではないでしょうか。

 「責任も取らない」との言葉は何があろうと発するべき言葉ではなく、どんな状況であれ市長が責任を取るのは当たり前のことであり、責任が取れないのであれば、市長を辞めればいいのではないですか。

 また、仕事の仕方として「全体の仕事の流れを配分し手続きをきちんととること。市長の意見を聞きながら進めることを前提にスケジュールをつくるよう、全局に徹底して欲しい」と要望されているようですが、全ての仕事を1人の手で管理・運営しようとすることは人間スーパーマンとしての発想か、独裁者の強面(こわもて)の発想でしかないと思われます。

 「係の職員」の仕事までにも目を通さなくてはならないのであれば、1年365日を市民の立場になって、市民が何を望んでいるのか、足元まで自分でしっかりと見極めなければなりません。人として出来る限度があります。集団で生きている私たちは人を信じることから全てが始まるのです。

 それから、この際あえて申し上げます。広島市行政の中で、平和施策と被爆対策は同一のものではないのです。多くの広島市民が望んでいることは、本来国が行うべき平和行政が最重要課題ではなく、広島市民が安全で健やかに、安心して暮らせる都市広島の構築のはずです。

 「皆が、安心して、差別なく、暮らせる」――このことが私たち市民の全ての施策の前提です。世界に発信する平和施策は地方都市の最重要な仕事ではなく、国の仕事だと思われ、今、「三位一体」の行財政改革が叫ばれている中では、特に国、県、市の役割分担の明確化を心掛けなければならないのではないでしょうか。被爆、原爆という広島市の置かれた人類に対する大きな課題は別として…。

 11月7日の市議会に2ヶ月も過ぎた頃にやっと災害復旧のための補正予算を上程してきたのも、市長不在(市長の海外出張)の行政の対応の遅れであり、広島市の現在置かれている状況を如実に物語っているのではないでしょうか。

 まだまだ、数多くの問題があります。
 その一つが、本会議や委員会での答弁です。行政用語としての言葉使いは数多くありますが、行政が「やります」と答えた事項だけでも、本気で真面目にそして早急に解決することが、市民の市政に対する評価が上がることになるのではないでしょうか。広島市政は誰のものでもないのです。市民一人ひとりのものです。公平な市政を迅速に執り行ってくださることを心から望むものです。



(※11月11日追加3(投書の抜粋より))
○ マタイ受難曲の件ですが。
● 局長の決断が事態を収束させました。市長は行政が関与することをなかなか諦めませんでしたが、局長がはっきり駄目だと言って、行政の関与を認めませんでした。議会が反対したことの重大さを良く認識していて反対でした。

○ 市長と職員の関係は上手くいっていますか?大方の見方は職員がイエスマンになってしまったと認めていますが・・・
● 例の28人衆の他、市長の気に入らない職員は外に出されましたから、そういう見方が多いのも事実です。しかし、事実はちょっと違うのではないですか。始めの4年間は管理職の市長に対する評価はよかったです。しかし、助役の問題で議会と対立してからは、すっかり役所の空気が変わりました。また、局によっては、池上局長に同情する人、五日市の水害に関しての内部調査のやり方などで市長から離れた人も多いです。密告が横行していると言う人もいます。特に反市長派の議員の情報は貴重なようです。

○ 市役所内の市長に対する評価は上がる一方でしょう。
● 市長の命令したものに実現できないものが2種類あります。1つは、人と金の不足で実現しないもの。2つ目は議会の反対です。しかし、議会の反対で実現出来ないものは今はありません。しかし、市長に対する不信感は課長補佐以下の職員にまで広がっています。