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(No.119) 平成16年9月7日 『広島東洋カープについて』

 日本のプロ野球史上初のストライキに突入するという最悪の事態の恐れが出てきました。昨日(9月7日)開催された選手会の方針のようですが、広島にとっては市民の貴重な財産の存亡の危機です。市民の熱い思いが是非伝わるよう願うばかりです。

 ここでは、広島カープがどのような地域の熱い思いで誕生したのか、最近発売されたユニークな書物『広島県の不思議事典(松井輝昭、池田明子編)』から抜粋して紹介します。
 タイトルは「広島カープはなぜ『県民の球団』と言われるか」で、執筆者は中国新聞社論説委員などを経て現在フリージャーナリストの外川邦三(とがわ くにぞう)氏です。

 多くのカープファンにとって、昭和50年(1975)10月15日は、生涯忘れられない日である。その年、セ・リーグは、激しい競り合いが続いたが、投打がかみあった広島は、10月10日に球団初の優勝マジック「3」が点灯。悲願の初優勝は秒読みに入り、15日に東京の後楽園で巨人を4対0でねじ伏せ、涙のV1を成し遂げた。広島県民が待ちに待った瞬間である。
 広島県民が、これほどまでに広島カープに愛着を持つのには理由がある。24年(1949)、わが国のプロ野球がセ・パ両リーグに分立された際、戦前から野球熱の高かった広島にもプロ球団設立の声が強まり、東広島市出身の衆議院議員谷川昇らが中心となって広島カープの前身「広島野球倶楽部」を設立。時の楠瀬常猪広島県知事も賛同し、広島県議会も「カープ育成強化」を決議する。12月9日、広島商工会議所に看板を掲げ、資本金2500万円を幅広く広島県民から募集した。愛称のカープは広島城の別名鯉城からとり、以後、広島県民のふるさと意識を醸成するシンボルとなっていくのである。
 しかし、親会社を持たないために財政難が続き、26年(1951)には選手の給料はおろか、遠征費用にも窮迫し、他球団への身売り、リーグ除名が論議されるほど存続が危うくなる。それを救ったのが、初代の石本秀一監督やファンの熱意だった。球場前などに募金用のタルを置いたタル募金も始まる。その年の7月に発足した後援会員数は1万3000人を超えた。ファンが団結し、球団の経営危機を救ったケースは、わが国の野球史上、例がない。42年(1967)に経営母体が東洋工業(現・マツダ)となり、「広島東洋カープ」と名を変えたが、「われらがカープ」の意識は変わっていない。50年の初優勝以後、リーグ優勝6回、日本シリーズ優勝3回を果たした。その苦難と栄光の歴史は、まさに戦後広島の復興の歩みと軌を一つにしているのである。

 いかがですか。生まれ育った「ふるさと」に愛着を持っているからこそ今のカープがあるのです。
 このホームページでも、平成14年10月1日の『貨物ヤード跡地と市民球場』で取り上げましたが、市民、県民を挙げた本当の「熱き思い」があったから苦難を乗り越えられたのでしょう。カープの危機は今に始まったわけではありません。今こそ「熱き思い」を結集したいものです。


(※9月10日追加1(広島市の道路行政について))
 『Newsweek』9月8日号の『World Affairs』の欄に、「国を壊す正義の大統領」という見出しの記事がありました。現在の広島市の状況に似たものを感じますので紹介させていただきます。

 国民のための政治を掲げて、昨年2月に韓国大統領に就任した盧武鉉(ノ・ムヒョン)。ここへきて、公約を果たそうと巨額の政府支出を伴う政策を次々と打ち出している。だが、規模があまりに大きすぎるため、韓国国内では非難の声が上がっている。
 盧は、政治が経済をコントロールする韓国の伝統を復活させた。昨年来、巨大プロジェクトを実現するために、10余りの委員会を立ち上げた。メンバーの多くは、左派寄りの大学教授だ。盧の政策をめぐり、韓国では激論が起きている。
 以上、一部を紹介したわけですが、韓国にとっては国民負担も増加し、大問題になっているようです。
 これを、広島市の道路行政に照らし合わせてみますと、同様に市民負担の増加が見られるようです。広島南道路の太田川放水路渡河部は橋梁方式で市の公共事業でやるとのことですが、仮に橋梁の事業費が約140億円とすると市の負担分は約65億円となり、市施行を表明された西飛行場の桟橋方式の建設費約150億円を加算すると、市の負担額は約215億円となります。これに環境アセスや漁業補償、環境改善費、諸手続き等を加えると300億円以上の単市の持ち出しが予想され、その上、西飛行場の沖出しに伴う改善費やその後の維持費を考慮すると、とても単市で負担できる金額ではないと思われます。

 右を向けば行革や赤字財政を述べ、左を向けば過大投資の話が進行し、一体どの方向に何を話されようとしているのでしょうか。市民は、きちんと正面を向いて、広島市の都市ビジョンを話されることを期待しています。
 市長は、よくプライマリーバランスを口にされますが、これだけ膨大な単独市費の投入を想定されるのであれば、市民や県民の夢である市民球場の建替えに投資されたらいかがでしょうか。


(※9月11日追加2(自治体の互助団体について))
 8月29日の朝日新聞に「職員『互助』に194億円」「昨年度7割が支出削減」との記事があります。

 地方公務員では共済と互助の二本立ての制度になっている。『共済』では法律に基づき病気や出産時の助成が行われ組合員の掛け金と、国や自治体の負担の割合は原則1対1。一方、『互助』では永年勤続者への旅行券の贈呈や職場のレクリエーションなどへの助成が行われている。いずれも自治体が条例を定め、負担の割合を決めている。
 『互助会』『互助組合』の名称で財団法人にしている例が多く、ほとんどが決算や事業報告を一般公開していない。


 これに対して、神野直彦・東大教授は「まるでヤミ給与」として次のようなコメントをしています。
 互助団体や共済組合による福利原生は、日本の社会保障の不十分な点を補う制度に発達した。
 しかし、正当な労働の対価であれば、福利厚生分も本来は職員給与に上乗せさせるべきで、職員個人に帰着するヤミ給与のような形で配られるのは問題だ。

 広島市職員互助会の職員の掛け金に対する補助・助成の比率は「表」のように最上位です。
 「職員が自発的に掛け金を払い、相互に助け合う仕組みがあるべき姿だ」と神野東大教授も述べられていますが、一考すべき問題ではないでしょうか。


(※9月13日追加3(広島県市長会会長について))
 9月3日の中国新聞に広島県市長会の記事があり、廿日市市長を新会長に選任とありました。このことが何を意味しているのか一考でもされたことがありますか。
 8月に死去された前会長の三好章・前福山市長の後任に山下三郎・廿日市市長を選んだとのことでありますが、平成11年2月22日までは広島市長が広島県市長会の会長であったはずです。
 広島市の秋葉市長は平成11年2月23日に就任されておりますが、政令市移行以来守り続けていた広島県市長会会長も秋葉市政では県下市長会では認知されなかったということです。広島市民としては何とも「情けない」思いがしてなりません。
 この度は、政令市の広島市へと市民として期待はしていましたが、近隣市との信頼関係も構築できていないのが現在の広島市の姿であると受け止めなければならないのは残念です。
 広島県下の行政の手本として、県下市長会のリーダーとしての自覚を持ってほしいものです。皆さんはいかが思われますか。