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(No.110) 平成16年5月19日 『道路交通行政について』

  先週末の中国新聞に、同社が実施した広島都市圏の世論調査が掲載されていました。「西飛行場…『見直し』7割」「南道路…工法『橋』が多数」といった見出しが否応なく飛び込んできました。県・市共同事業を中心に、約千人を対象に実施したアンケート調査でした。

 見出しの調査結果に「おやっ」と思うと同時に、社会経済情勢を反映してか市民の見方に冷ややかなものを感じたわけです。しかし、実際に調査に使われた質問内容を見て、こうした結果が出るのも致し方ない、ある意味、結論ありきの世論調査だったように思います。

 例えば、西飛行場については「現在赤字で運営していますが、今後も維持すべきと思いますか?」といった質問を投げかけ、また、広島南道路の工法では「巨額の公金が節約できる『橋』にすべきだ」といった選択項目を設けています。これでは、事業の経緯や必要性をよく理解していない者にとっては、広島の将来性よりも現在の財政状況を乗り切る方策を選択せざるを得ない聞き方になっているわけです。

 そもそも、広島南道路など指定都市高速道路は有料道路だということを市民は認知されているのか私は疑問に思っています。アンケートの何処を見ても「有料」という言葉は見当たりません。このことが一番大きな判断材料ではないでしょうか。基本的には行政が責任を持って周知すべきことなのでしょうが、このままでは市民をメディアがミスリードすることになりかねません。

 こうした内容を調査するときには、十分な情報を与えた上で実施すべきであり、そのことが今一番問題になっている情報開示と説明責任につながってくるのではないでしょうか。それが難しいのであれば、ある程度専門的な見地から判断を下せる人、あるいは経済や行政に何らかの形で関わっている人を対象にすべきです。よくあるのが「支店長アンケート」ですが、こういった形式のほうが市政のあるべき方向が的確に把握できるのではないでしょうか。

 ただ、この世論調査結果ではっきり言えるのは、市民は、都市圏の将来方向が見出せないままになっていることと、その原因ともなっている県・市や民との協力関係に大きな不満を持っているということです。
 このように市民の不満がくすぶっている中、最近では、市民球場建て替え検討組織の立ち上げや、広大跡地の売却方針の最後通告など都市圏の展望にかかる新たな動きが出ています。官の超スローペースな動きと、結論の先送りの繰り返しに、これまでは口だけしか出さなかった民もさすがにしびれを切らしているのが現状ではないでしょうか。

 ここで、官の動きの鈍さを象徴している広島の道路交通について私の意見を述べたいと思います。広島が大都市の仲間入りができない理由にどうしても道路交通の遅れが指摘されているのですが、こうした中、指定都市高速道路、特に広島南道路の停滞、国道2号高架の意図的な先送り、西飛行場と太田川渡河部の行方など、国・県・市の調整不足が顕著になっています。

 公共事業は、財政再建の中では、効果的、効率的かつ着実に進めていくことが肝要なのです。例えば国道2号高架の都心部延伸を軸に中期的な戦略プログラムが組めないものでしょうか。行政はどの事業から進めるのか、いつから始めいつまでに終了させるのか、その順番をつけるのが今一番求められているのです。2号高架の建設延伸が費用対効果の面からも最も求められているのではないでしょうか。広島南道路からすれば、デルタ流入部のボトルネックを抜本的に解消するためには、太田川渡河部を早期に整備する必要があります。渡河部は、都市計画決定どおり「沈埋」で早期に暫定4車線を整備し、あとは霞庚午線で補完すれば当面西部方面からの交通円滑化は相当進むと思います。

 こうした方向性とともに、江波地区(広島南道路)は暫定2車線でいくとのプログラムが示されましたが、江波はこれまでの経緯から言うと、すぐに進捗するとは思えません。このプログラムに戦略性を持たせるため、費用対効果の高い国道2号高架の都心部延伸を一気に進め、これと並行して、太田川渡河部(沈埋暫定4車線)→観音地区→霞庚午線→都心等を中期的な整備目標とすれば財政状況を睨みながらの現実的なプログラムになるのではないでしょうか。ただ、この場合、観音地区はFMP(フェスティバル・マーケット・プレイス)が整備されることですし、同地区の南北ルートを抜本的に改善する必要があります。県道南観音観音線のクランク解消だけではなく、駅前観音線の本格的な事業化も視野に入れるべきです。

 財政的な問題に加え、法的な問題、料金収入の問題など難しい問題もあろうかとは思いますが、将来の人口推計も踏まえた現実的なプログラムをもとに着実に実行してほしいと思います。


(追伸(ハイベックの増資について))

 5月18日の日本経済新聞に「ハイベック、5000万円増資」という記事がありました。7月を目処に増資し、受注拡大へ人員補強や開発ソフトを増強するというものです。
 資本金は現在の2400万円から7000万円程度に引き上げるが、最終的には1億円前後に増える可能性もあるが、同社の設立を後押しした広島市は加わらないと書いてあります。
 これまで忌まわしい事件がありましたが、会社設立までの公の関与はともかく、軌道に乗れば民主導で進めればいいのです。受注拡大が読み取れれば、先手を打って自らの責任で体制整備に投資し、競争に打ち勝っていけばいいのです。
 行政でできること、民が自ら進めること、それぞれが責任をもって推進してほしいと思います。