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(No.84) 平成15年11月28日『市長の海外出張について』

 『ひろめーる第15号(広島市メールマガジン(2003年11月10日発行))』に、市長は「毎年平均20日ほどの海外出張です。他の政令指定都市と比較しても回数も日にちも多くはないようです」と書かれています。

 私も独自に他の政令指定都市の市長の海外出張を調べてみました。



 市長が比較されたのは、恐らく大阪、神戸、北九州、福岡の4市だと思います。
 しかしながら、これらの都市はいずれも我が国でも有数の港湾都市で、その渡航先は中国、韓国などの港を持った都市への経済交流が中心だと思われます。経済や観光面の交流を促進し、都市の再生・活性化のために懸命に努力されている結果だと思います。

 一方、広島市は平和と核廃絶の訴えが主です。11月26日の毎日新聞の記事によりますと、来年は中国へ行かれるようであり、「核保有を表明している国への訪問を続けており、中国を『最後の訪問国』と位置づけている」と述べられています。(ただ、中国への訪問で既に核実験を行った核保有国(米、英、仏、露、中と印、パ)への訴えは終わるとのことですが、核保有を表明している国は北朝鮮であり、イスラエル、イランにも大きな疑惑は残されています)

 現在の広島市の財政状況からしても、なぜこんな時期に地方自治体の長がそこまですべきなのか疑問に思うのは私だけでしょうか。財政が破産状態であれば、一日も市政から目を離すことはできないはずです。自らが発した財政非常事態の中で解決すべき課題は山ほどあります。

 確かに、いかなる状況にあっても、核のない真の平和を求めるのは全ての人の望みであり、それに向けた努力を否定するものではありません。時には、都市レベルでの働きかけも必要でしょうし、一人の人間として動かざるを得ないこともあるでしょう。
 しかし、広島市長は広島市民の台所も預かっているわけです。市民の暮らしを第一に考え、他の政令市にも引けを取らない都市づくりに力を注がなければならないのではないでしょうか。市民生活の安定と暮らしやすい都市に全力を傾注されることが一番だと確信します。

 最後に蛇足ですが、海外出張の日数を他の政令指定都市と比較されるのであれば、その中身も同じように比較されるべきだと思います。
 皆さん、いかが思われますか。

  (追伸(財政再建団体について)

 「財政再建団体」という言葉がよく出てきます。昭和30年に「地方財政再建促進特別措置法」により定められたものです。
 市町村は、赤字額が標準財政規模の20%を超えると再建団体となり、企業で言う破産状態で会社更生法の適用を受けることに相当します。
 仮に再建団体になれば、自主再建方式か準用再建方式のいずれかの方法を選択するようになりますが、一般的には、制約が少なく継続的な行政サービスが提供できる準用再建方式が選ばれるようです。これは、議会の議決と総務大臣の承認を受けた「財政再建計画」に基づいて予算編成が実施され、財政を建て直すものです。

 ご存知の方は少ないと思いますが、広島市も昭和31年度から昭和35年度までの5年にわたる財政再建を実施しています。この時には、昭和30年に制定された法の適用を受けないで自主再建することとし、財政再建計画を市議会で議決し、自治庁長官の確認を受け実施したものです。『広島新史(財政編)』をご覧下さい。

 これまで延べ約800自治体が再建団体になったことがあり、最近では唯一福岡県赤池町がありましたが、2000年度には脱出しています。
 また、2000年度決算では全国で22団体が赤字でしたが、国の管理を受ける財政再建団体はないようです。

 確かに、事前に危機を察して手立てを講じることは大切です。しかし、必要以上に「大変だ、大変だ」と叫び、その声に躍らされて合併が遠のいていったことも事実です。そして、今や市民の夢や経済界の希望が一つ一つ幻として消え、市民生活にも多大な苦難が訪れようとしています。
 先人の英知の結晶で築いた広島市をどうしていくのかは、「市民と行政と議会」が冷静に着実に進めていくべきだと考えますが、皆さんはいかが思われますか。