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(No.73) 平成15年9月29日 『9月議会で気になること』

(その1)…市長の退職金について
 9月26日の本会議(一般質問)における公明党の西田議員の再質問に対する秋葉市長の答弁は、我々議員だけでなく市民の感情を逆なでするものでした。

 西田議員が、市長の退職金について感想を求めたところ、市長の答弁は次のとおりでした。
 「感想ということですが、財政厳しい折から、市長の給料の一部をカットしてまいりました。残念ながら議員の皆さんには、同調していただいておりません。そういうことで今度は退職金というお話ですが、額の多さ少なさを判断するのにはいろいろな基準があると思います。例えば、他の同様の例と比較するということもありますし、仕事に応じてそれが多いか少ないかという判断の仕方もあると思います。退職金、これが交付されるまであと3年以上ございますので、その際に、現在の額では少なすぎるからもっと増やしたらどうかといわれるぐらいに立派な市長としての仕事をした上で、財政的にも建て直しを行い、そういう状態になることをつくるために努力をしたいと考えております。」

 市長は、「何故、私だけが…」と思われているのでしょうか。
 特別職の給料の一部カットは、ほとんどの都市で断行されていると思います。
 広島市職員の給料も、9月16日に人事委員会から、民間給与との逆較差(▲1.04%)を解消するため引下げるよう勧告されており、これが実施されると当然職員の退職金まで波及してきます。

 市長は、感想と聞かれて、咄嗟に冗談で発せられたのかもしれませんが、本会議の場です。まじめに、答弁してほしいものです。


(その2)…JR白島新駅について
 9月25日の本会議で、秋葉市長は、JR白島新駅を設置しアストラムラインと乗り継ぎできるよう検討を深めていくと、積極的なトーンで答弁されました。
 JR白島新駅の設置は、市長の要請で高速交通且ミ長に就任された中村氏が就任会見で発言されたもので、市長はこれを全面的にバックアップしようとされています。

 JRもこの構想には肯定的な発言をしていますが、問題は数十億は予想されるJR白島新駅の事業費と投資効果です。
 新駅建設に係る費用はその多くを間違いなく広島市が負担することになると思われますし、また、JR白島新駅を設置しても、4〜5百メートルはあるアストラムライン白島駅、あるいは城北駅とスムースな乗り継ぎができるとはとても思えません。
 特に、城北駅との乗り継ぎとなると、一部地下歩道での移動が余儀なくされるとともに、都心(県庁前駅・本通駅)までわずか1駅か2駅の料金(現行180円〜220円)が利用者にとって大きな負担となります。新交通が本通駅で止まっている以上、JRからの乗り継ぎはほとんど見込まれないでしょう。北西部方面については(白島駅乗り継ぎ)、通学や昼間の利用促進には多少貢献するとは思いますが、とてもアストラム利用促進の抜本的な対策になるとは思えません。その他にも多くの課題がありますが、ここでは申し上げません。平成15年7月8日の『アストラムの方向』ご覧下さい。

 もちろん今後行われる詳細検討の中で、費用対効果を出され、その上で方向性は出されるのでしょうが、一方で公共事業の見直し作業を進めていながら、よく軽々しく新規の大規模プロジェクト(10億円以上)を打ち出せるものかと唖然としております。
 財政的な裏づけはあるのでしょうか。7人の学者委員会との整合はどうなっているのでしょうか。

 また、道路交通局の仕事宣言では、平成11年に策定した新たな公共交通体系の基本計画(新交通西風新都線・東西線・南北線の整備など)を見直すこととしていますが、このJR新白島駅を設置して東西方向からの輸送を都心に向かわせることで、2030年完成を目途にしている新交通東西線を白紙に戻そうとでもしているのでしょうか。仮に、東西線が必要ないのであれば、より投資効果の低い西風新都線も整備する必要はありません。

 市長の発言は、財政状況や将来の交通政策を念頭においたものとは思えません。それとも、6月議会での205億円のアストラム支援策の際、利用促進への取り組みを指摘され、それを受けたあせりなのでしょうか。事業内容から言えば、行政が関与せざるを得ないものであり、より慎重な行動をされることが市民に対する姿勢だと思います。

 秋葉市長は、自分の息の掛かった特定の人にだけは、施策の有効性や市民の負担も無視して、耳を貸しているようです。この問題にして然り。国道2号高架都心部延伸問題にして然りです。


(その3)…ユニタール広島事務所に対する支援について
                        (2003年10月1日追加)
 9月28日の本会議で、村上通明議員は、国連訓練調査研究所ユニタール広島事務所に関する質疑をされました。
 ユニタールとは、開発途上国を中心とした国連加盟各国の外交官・行政官に対する研修や訓練を通じて、経済・社会開発を促進し、国際社会の平和と安全の維持を図ることを目的に、1965年に設置された国連の機関です。
 村上議員は、このユニタール広島事務所の開設がまさに広島市の目指している方向にふさわしい、合致する機関にもかかわらず、その運営支援について、県や経済界と同一歩調をとれない市の姿勢を問われたものです。我々議員も聞いていて、よく調査された質問であったと思います。
 その一部を紹介させていただきます。

<質問>
 県は、「1億2,000万円のうち県が6,000万円を負担するので、本拠を置きビジターが一番多い広島市において4分の1を負担してほしい。残りは経済界に協力を求め、県が中心になって集める」と言っているわけです。それに対して、何故、対応できないのかと思います。

<答弁>
 ユニタール広島事務所の開設に当たり、昨年11月末に県から広島市に対して、人件費や事業費などに要する経費1億2,000万円の4分の1に当たる3,000万円を負担してほしい要請がありました。
 これに対し、この事務所が行う個々の事業毎に、本市の平和推進施策や国際交流協力施策との整合性や効果等を検討の上、700万円を支援することとし、9月補正予算に計上させていただきました。

<質問>
 広島の実情を世界に訴えていき、1日も早い核軍縮を、NGOとか、世界市民といった草の根でどんどん広げていきたい。そういう運動をしている方が市民の中でもたくさんいらっしゃる。
 そういう中で市が財政難みたいな姑息なことで、選別基準を設けて、その内これだけしか出せませんが市も協力しているんですよ、といった姿を見せている。これは恥ずかしいことだということを自覚していただきたいと思います。

 ユニタールの発言は、西田議員も本会議でされ、総務委員会では金子議員が県・市・経済界の連携の正常化について発言されました。
 また、県議会では、児玉議員が本会議で、大井議員、神川議員が委員会で県の姿勢を質問されましたので、一部を紹介します。

<質問>
 県・市・経済界が一体となって運営や事業展開を全面的に支援する方向で努力していると聞く。しかし、広島市は当初予算での計上を見送り、9月補正で700万円計上したとのことである。市はユニタールの活動の一部を評価して支援するということだが理解に苦しむ。

<答弁>
 県は、当初から運営に対する支援を要請してきた。全体的な運営に参画いただきたいという要請をしていたので、結果的にご理解いただけなかったことについて、残念に思う。
 市は、特定のプロジェクトに対する支援という整理をされており、ユニタール全体の支援ということではないので、県で受け入れるということではなく、直接ユニタールに支出いただいて事業の中で生かしていただくことが適当と考える。
 知事が本会議で答弁しているとおり、ユニタール広島事務所の果たす役割の重要性から、県・市が一体となって支えていくことが望ましいと考えているので、今年度は残念であるが、来年度以降は共同事業者として参画いただくよう引き続き要請していく。

 以上のような経緯が、市議会や県議会でありました。
 経済界も、本年度は1,000万円の支出をされるようです。財政難は、県も市も経済界も同じですし、その上「ヒロシマ」という特異な立場です。もう少し気遣いがあってもよいのではないでしょうか。平成15年度当初予算は平和関連だけでも26億1,000万円以上あります。本来であれば、補正ではなく当初予算で計上すべきものだと思います。
 こうしたことが、巷間で言われている県や経済界との不協和音のもとになっているのだと思います。皆さんはいかが思われますか。


(その4)…職員数の推移について(2003年10月2日追加)
 「広島市の財政は危機的状態」…こうした危機感を煽る発信が議会やメディア、市民に向けて発信されています。
 そのターゲットとなったのが公共事業で、その見直し委員会も外部の学者を中心に立ち上げられています。メンバーは有識者ということですから、公正な立場で危機の原因がどこにあるのかを明確に判断され、公共事業だけでなく、その構造的な原因を見抜き、助言、指導するのが大きな役目であると思います。

 ここに、市長事務部局の職員数推移の表があります。

 (別添「市長事務部局の職員数推移(H11〜15年度)」参照)

 平成11年度は秋葉市長が就任された初年度であり、ある意味では平岡市政の延長であるのかもしれません。しかし、平成12年度からの推移を追ってみても、常勤職員数、非常勤職員数、臨時職員数のいずれも減少どころか増加しており、総数としては大幅な増加です。
 e市役所とかIT化などと合理化や時間の短縮化を華やかに発信されますが、このことによる合理化があるわけではなく、それ故に財政悪化の大きな要因を自らがつくっていることになります。
 メディアや市民受けする条例定数だけは減らしてありますが、現実は世間の評価とは大いにかけ離れた状態ではないでしょうか。合理化や能率化や意思決定の早さの変化がどこにも見当たりません。
 これでは財政悪化も当然であり、世間でよく言われる「民間企業ならとっくの昔に倒産」という状態です。
 こうしたところを学識経験者はどのように見られているのでしょうか。

 このままでは、一番安穏としているのが市の公務員と言われても返す言葉がない状態です。市民が本当に納得できる数字を示してほしいものです。