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(No.57) 平成15年7月2日 『6月補正と市長の姿勢』

 今回の6月補正予算は、一般会計で約210億円という大規模なものですが(うち広島高速交通且x援が約205億円)、すべて「新規」「拡充」という位置づけになっています。つまり、本年度を起点として、新たな事業を起こしたり、拡充させていくことのようです。

 現在は、厳しい財政状況の中、より市民サイドに立った効率的かつ効果的な施策展開を図る必要がある時です。そのため、今回の予算の中には、今後4年間の具体的な施策展開と計画的な取組みを図るための「新実施計画の策定」や大規模プロジェクトの再検証を行い公共事業のあり方や見直しを行う「公共事業見直し委員会の設置」が盛り込まれています。(もっとも、公共事業の見直しについては、その検証方法に異議を唱えるものですが、ここでは敢えて申し上げません。)
 しかし、一方で数多くの新規・拡充事業が頭出しされているわけです。いくら頭出しの予算規模が小さくとも、施策展開に当たっては大きく膨らんでいくことになります。また、新規事業を打ち出せば、当然既存事業との整合を図らなければなりません。

 このように相互に矛盾するものを感じ、当局に6月補正の「新規」「拡充」の事業費が今後4年間でどのようになっていくのか資料要求したところ、提出されてきたのが次の表です。

  
※ 表をクリックすると別ウインドウで大きな表をご覧になれます。

                    
表1

                    
表2

                    
表3

                    表4

                    表5


 ご覧いただいたように、来年度以降のほとんどの事業費が「未定」となっています。説明欄にはそれぞれもっともらしい未定の理由が書いてありますが、そもそも新規事業を立ち上げる際には、概算の総事業費と事業期間が算定されているはずです。また、拡充事業であれば、これまでの実施計画などで年度毎の事業費の割り振りがなされているはずです。
 個々の事業費の積み上げをそのまま出してしまうと、財政健全化計画との整合がとれなくなるというのが未定とした理由かもしれません。

 とりあえず、公約だから施策の頭出しのオンパレードを行い、後はカネがないからできなかったという展開でも想定しているのでしょうか。とても計画的な取り組みとは言えません。これでは、「計画」ではなく、「計略」とでも言わねばなりません。
 恐らく、市長の指示で「未定」という表現にしたのだと思います。

 私は、個々の数字をとやかくいうつもりはありません。
 「厳しい財政状況」、「財政健全化計画」、「公共事業の見直し」、「具体の施策展開を図る新実施計画の策定」、一方では「第三セクターに巨額の貸付」といった大きな節目にある時、きちんと情報を開示し、議論すべきところは議論しようということを申し上げたいのです。
 そして、こうした議論を経て、公共事業の見直し作業を終えてから、新規事業を打ち出すのが筋ではないでしょうか。

 「仕事宣言」の冒頭で、市長は、「局長は、選挙で選ばれた市長の公約実現のため努力しなくてはならない立場にある」と述べておられますが、広島市は市長一人の独断専行に陥っていくのではないかと危惧しております。市長の取り巻きはそういった人物で固められ、意見を申し述べたり、施策の議論をしようという雰囲気は全くなくなっているそうです。

 市民を代表している議会にきちんと情報を開示して、「議論」していくことこそ議会制民主主義の基本です。
 「市民の、市民による、市民のための…」と言っているのは、直接市民に姿を現している時だけであり、その他のところでは全くウラハラで、他人の意見を聞く耳は持たず、重要な施策決定は丸投げで責任を回避し、情報開示さえままならないというのが実像です。

 このままいくと広島の行く末に大きな不安を覚えます。しっかりした情報開示のもと、十分議論し合うことこそ、今求められているのではないでしょうか。皆さんはどう思われますか。