私の思い まちづくり・経済・交通 総務・人事 議  会 教育・文化
福祉・医療 平和・交流 その他 総合メニュー
(No.38) 平成15年2月26日 『国会と地方議会について』

 皆さんは、議会の役割についてどのようにお考えでしょうか。
 テレビで「国会中継」をご覧になられると思いますが、質問に立つ人も答弁する人も選挙で選ばれた人たちであり、その人たちが国政を動かしているようにも見えます。
 ここで、少し国と地方の制度の違いについて述べてみたいと思います。
 国においては、国会と内閣との関係は議院内閣制が採用されていますが、国会議員は立法機関である国会の一員であり、また、内閣をも構成し国政を動かしています。これに対して、地方においては首長制(大統領制)が採用され、地方議会と執行機関の長との関係は独立対等の立場にあり、我々地方議会の議員は国会議員のように主導的な立場で市政を動かしているわけではありません。
 また、議会の本質的権能とも言える「立法権」は、国会の場合と地方議会の場合においてはかなり異なっていると言えます。国会においては、三権分立の原理の下に立法権がその最も大きな権能として与えられ、予算の審議等は副次的機能と解されていますが、これに対して地方議会においては、むしろ予算や個別案件の占める比重が極めて高く、立法権は議会の有する権能の一部にしか過ぎないとまで言われています。
 さらに、国会は、憲法第41条に国権の最高機関であると同時に国の唯一の立法機関と規定されていますが、同様に憲法第93条第1項で必置を規定されている地方議会は、地方公共団体の唯一の立法機関ではありません(長などは規則などの制定権を与えられている)。
 このように、国会と地方議会とでは位置づけや役割などにおいて相違がみられるわけです。
<国の政治のしくみ>
  http://edu2.mitaka.ed.tao.go.jp/jiji/common/special/senkyo/moku2.html
<地方の政治のしくみ>
  http://www.city.hiroshima.jp/gikai/e_frame.html
         (↑クリックしてみてください。)

 よくマスコミや市民の皆さんが、地方議会の議員も国会議員のように議員提案をもっと行い、議会活動を活発化させるべきであると言われていますが、私としては少々異論があります。
 議会の活性化については、昨年の12月24日のホームページでも述べたところですが、先に述べましたように、現在の制度では国会と地方議会とでは相違点があり、そのため議員を支える体制も全く異なっているわけです。国は、議員立法の手助けをするための法制局、国会図書館、公設秘書などそのための組織と多数のスタッフを擁していますが、これに対し、地方議会の事務局では限られた職員で議会運営等を行っており、政策立案の手助けまで十分に手が回らないのが実態です。

 だからといって、政策立案について手を拱いているわけではありません。議会は、議決権の他、監視、批判や政策提言などの役割を持っています。具体的には、本会議や委員会を通じて執行機関の政策について意見を出し批判を行い、議会の要望項目に対する措置状況を報告させるなどして、執行機関の政策に議会の意思を反映させているのです。
 昨年、本市において、議員が暴走族追放条例を提案しようとした時、執行機関がその動きに反応し急遽条例を提案したのがいい例です。もし、執行機関が反応しなければ、この条例は議員提案となっていたわけです。

 一見、議員は議案の提案や議案修正を行っていないように見えますが、実質的には議会での議員の活動などを通じて市政の推進や方向づけに大きな影響を与えていることを知ってほしいと思います。