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(No.36) 平成15年2月17日 『住民投票制度について』
●意見1…《「広島市政」の「ナカヌキヤ現象」を考える!》

 広島市内の本通りに「ナカヌキヤ」なるお店があって、安さと独特のおもしろグッズと店内のイメージソングが印象的で、人気があるようです。私も思わず、子供たちをよろこばせようと人形付きの電動歯ブラシを激安で購入しました。安さの秘密は、問屋などを通さず間接マージンを省いていることであろうと思われます。しかし、このような動きは我々一般の消費者にとっては「安くて便利で楽しいお店」であり大歓迎ですが、見渡してみると身近なところでよく似た現象、いわば「ナカヌキヤ現象の大流行」が見られ、ちょっと考えさせられます。
 この「ナカヌキヤ現象」は、広島市政でも着々と進行中であろうと思われます。特に「市長」と「議会」と「市民」の関係は明らかにその方向に向かっています。先日、市長の表明した「常設型の住民投票条例の提案」などはその末期症状だと思われます。ここで、最も自らの将来について危機感を持たなくてはいけないのは市議さんたちなのですが、今のところ「市長の批判に一生懸命な人」か、または「市長に取り入ろうと応援する人」の大きく2つのパターンに分かれていて、多くの市議さんたちは進むべき道を見失っているように見えます。
 そもそも、私たち一般市民は時間をかけて政治に関与する暇などないので、その代わり「政治のプロ」を選挙で選んで議会等の運営を委託していると考えます。しかし、一部の議員は何を勘違いしたのか「特定の市民=企業や団体など」の口利きの実現に一生懸命に働いてきた(まじめな議員さんごめんなさい。)ため、議会は一部市民から信用を失ってしまったのではないかと思われます。そこで出てきたのが、一見格好いい「市長と市民の直接対話」であって、某市ではオフィスアワーと呼んで市民は市長を評価しています。すなわち議会は、市長から政治の基本ルールである代議員制を軽視する「ナカヌキヤ現象」を突きつけられて困っているのです。ここで問題は、市民の方もよくよく勉強して市長を応援するのであれば良いのですが、一種の流行のような「議会と対立する市長」を応援するだけの人も多いように見受けられます。市長はその辺をよく読んで行動しているので、市議さんたちよりも市長が一枚上のようです。
 今回の「常設型の住民投票条例の提案」を市長側が大々的に発表したねらいは、(現職の)「議会つぶし」ではないかと想像します。やはり女性助役の就任を反対された件について、相当の恨みを抱いているのです。おそらく2期目にあたり、市民のために議会と和解し、一体となって市政を前に進めるということはさらさら考えてなくて、とにかく、ここ半年から1年で(現職の)議会つぶしをするつもりと見えます。アプローチは一見異なりますが某県知事のやり方とだぶって見えます。これは勝手な憶測ですが、もし本当であるとすれば、このようなことを広島市民は望んでいるのでしょうか。
 さて、現職の市議さんたちは4月の選挙で再選を目指すのですが、今回の市長提案で「住民投票条例」に対する態度を表明せざるを得なくなると思われます。ふつうの市民はこの条例に反対するはずがない状況の中で、もし選挙の際に条例に「NO」を表明すれば有権者の支持が得られないし、もし「YES」を表明すれば条例がスムーズに可決され、その後は自動的に議会の意見よりも直接の民意(?)を背景に市政を運営するという、市議さんたちにとっては行き場のない、巧妙な仕掛けを頭のいい市長にセットされてしまったのです。また、市長さんは先日の選挙の際も、同じように「議会のナカヌキヤ現象」に取り組む某県知事との仲をアピールされていましたが、おそらく「議会つぶし」のノウハウは共通のブレーンを通して共有され、地方の市議会レベルでは太刀打ちできないような戦略を練っているものと思われます。
 このような状況で、市議さんたちの生き残る道、すなわち「ナカヌキヤ現象」の対処法は、まず基本に戻って、公平・公正な立場で「自ら地域情報を集め」「施策を提言し」「実践する」ことに専念すべきだと考えます。祝い事や飲み会を渡り歩いて口利きばかりがんばっている暇などないのです。そして、「政治のプロ」として市長の動きを厳しくチェックし、自ら地域のための代替案を提案して市民の信頼を取り戻すのです。また、「市長と市民の直接対話」や「車座集会」などは本来議員のやる仕事で、市長や知事ではなく議員の方々がもっと大々的にやらなくてはいけません。本来は、議会こそが非公式でも良いので住民投票システム(または住民意見収集システム)を持つべきです。残念なことに、市議さんたちは通常の組織で言えば退職前後とも言える年輩の方々も多く、そんなエネルギーはないと言われるかもしれませんが、市政にデビューされたときのことをもう一度思い出してがんばるか、せめて、若くエネルギーのあるブレーンをそろえて奮起されることを期待します。
 しかし、以上の取り組みはまず選挙に勝ち抜いた後の話になりそうで、このままだと市議さんたちは分が悪いかもしれません。市長さんも、いくら2期目とはいえ113万都市のうちの18万人の支持をバックに、一部のきらいな市議たちを排除するために、これまで多くの功績があった市議会の存在価値を必要以上に低めるようなことはしないでほしいです。今後の市政の停滞を心配する市民としては、市長さんにも議会の方々にも過去は忘れてもらい、地域のために再度協力関係を築くという「広島らしい」解決策を望みます。

広島市 会社員