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(No.21) 平成14年10月 1日 『スポーツ振興について』

 「アジア競技大会釜山2002」がはじまり、釜山の熱気を見て、8年前の広島を思い起こします。当時、広島は行政も市民も一体となって「アジア競技大会を成功させよう!」と熱く燃えていました。公民館を中心として地域住民が展開した各国の選手・役員を支援する「一館一国運動」や、スポーツ団体を中心とした大会運営支援、一般市民の公募による通訳支援など、何もかもが初めての中で、広島大会は市民と行政がともに知恵を絞り汗をかいた手づくりの大会であり、ボランティア精神を市民活動に定着させたイベントだったと思います。

 あと2年で広島アジア競技大会から10年という節目を迎えますが、今の広島市に、あの時の市全体を包む熱気はどこへいったのでしょうか。3月11日の私のホームページでも申し上げましたが、10周年は、当然、市民がこころをワクワクと躍らせ熱くなれる、元気ある広島を実感できるようなイベントを企画されるものと思っております。

 競技スポーツの持つ魅力の一つに、観るものに感動と夢を与える記録への限りない挑戦と高度な技術を持つ競技選手の活躍が上げられます。
 アジア競技大会釜山2002における日本の選手の活躍は、私たちの興味や関心を呼び、成績結果に一喜一憂するなど、職場や家庭で話題を提供してくれることでしょう。それが郷土出身の選手となるとなおさらのことです。中国地方関係選手は59名とのことですが、そのうち広島市関係選手は16名だそうです。平成8年の国民体育大会で総合優勝を成し遂げた広島県ですが、それ以後、国民体育大会の成績もだんだん下がってきており、昨年は総合成績第15位でした。また、従前は広島県選手団の大半を広島市関係選手が占めておりましたが、今ではその割合も少なくなっているようです。
 現在のスポーツ界は精神力だけでは競技力の維持や向上にはつながりません。科学的なトレーニングに基づく適切な指導と、選手が安心して活動できる環境整備が必要ですし、それに伴う経費もかかるものです。スポーツに造詣が深く全国レベルで活躍しているある人が「経済情勢の悪化から企業がスポーツクラブを抱えられなくなり、手放す時代になった。活動を継続させたくても活動場所や財源の確保が大変難しい。諸外国のように選手が安心して活動するためには環境整備が必要である。」と話していました。
 広島市においてもハンドボールの広島メイプルレッズのNPO化とか、広島銀行が突然バスケットボールクラブを廃止するといった企業離れといったことが起きています。
 昨年9月の議会でも「スポーツ王国広島の復活」について一般質問がなされ、市長は「スポーツ大会の充実や指導者の養成及び選手の育成に力を注ぎ、より一層、競技力の向上を図る」と答弁されました。今年度、広島県は強化費だけで2億円もの経費を予算化しています。それと比較して、広島市の強化費の全額は800万円で、広島県が1競技団体に出している強化費より少ないのが実態です。とても競技力向上を掲げられるものではないと思います。小学生や中学生にスポーツの楽しさを教えている「広島トップス」をはじめとして、青少年に夢を与えるスポーツ活動を側面的に支援する方策を講じることが必要ではないでしょうか。

 国際平和文化都市として「ひろしまのこころ」を全世界に発信する方策の一つとして、平和の祭典としての意味合いを併せ持つ国際スポーツ大会の開催を検討すると述べられていましたが、今の状況はどうなっているのでしょうか。世界各国から多くの人が集り、インパクトのあるスポーツイベントとなりますと、誘致そのものに時間がかかります。
 市長は昨年の9月議会で、国際スポーツ大会の開催についても積極的な答弁をしておられましたが、今年度、広島市として国際スポーツ大会の誘致活動を行ったのでしょうか。
 冒頭に申し上げましたように、あと2年で広島アジア競技大会開催10周年を迎えます。他の政令指定都市が元気づくりの一方策としてスポーツを取り上げ、積極的に大規模な国際スポーツ大会の開催及び誘致活動を展開しているのを見るに付け、広島市の元気づくりの一手法として、国際スポーツ大会の誘致にもっと積極的に取り組むべきだと思います。
 また、スポーツ活動は健康・体力づくりに不可欠なものであると同時に、ともに汗を流し、笑い、楽しむなど、地域の話題づくりや連帯感の醸成が図れることから「スポーツを通したまちづくり」を掲げ、スポーツ振興の部署を教育委員会から市民局へ移され、さらに、今年度、競技スポーツの部門とスポーツ施設の管理運営部門を、窓口の一元化を図るため統合されました。
 窓口の一元化と市民ニーズに応じた組織にするため、この4月に財団法人広島市スポーツ協会が発足しました。この組織が、本当に市民が望む運営体制になっているのかどうか検証する必要があるのではないでしょうか。統合されて行政色が強く管理的であるとか、冷たい感じがして話しにくくなったとか、事務局に気軽に行きにくくなったとかの声も聞きます。行政と同じことをやるのでは団体のトップを民間の方にお願いしている意味が半減すると思います。地域スポーツ団体及び競技スポーツ団体の声を良く聴き、行政との橋渡し役として市民を真ん中に置いた運営を行って欲しいものです。

 9月1日発行の市民と市政に、広島市スポーツ振興計画を作成するため市民意見を募集する旨の記事が掲載されていました。平成15年を目途に策定するということですが、一般市民の声とともにスポーツ関係者の意見も幅広く聴かれ、くれぐれも机上の論理が先行する計画に陥らないよう願っています。広島市スポーツ振興計画は、スポーツ王国広島の再生と市民が健康で豊かな生活を送ることができる施策をセットで盛り込んでいくことが大切だと思います。
 何よりも「広島の元気づくり」のためのスポーツ振興が必要と考えますが、皆さんはどう思われますか。



  (追伸1)

今年の2月議会で折り鶴の保存の予算案が賛否伯仲の中、議決されました。そして、4月以降折り鶴が市の中島庁舎に保管されているようですが、その保管状態は、決して市長が考えている「折り鶴保存の趣旨」にかなった状態と言えるものでないと思います。
 3年間の試験的取り組みを行って、永久保存するかどうかの判断をするとのことですが、折り鶴保存が施策として認知されたのであれば、試験的または暫定保存だからといって、倉庫に放置しておくとはいかがなものでしょうか。
 永久保存の是非はともかく、試験保存するに至った経緯を踏まえ、祈りの空間とまではいかなくとも、それに相応しい保存のあり方というものがあるのではないでしょうか。

  (追伸2)
 この9月議会の答弁で、市長は3年半の成果として約40項目にわたる事業をあたかも自分の決断で行ったかのような答弁を繰り返されていました。そして、「意思決定に際してはあらゆる角度から熟慮に熟慮を重ねた上で決断してきたと自負している」との発言もありました。
 答弁の途中で恐らく多くの議員、いや職員までもが耳を覆いたくなったと思います。これを唯我独尊とでも言うのでしょうか。開いた口がふさがらなかったのは私だけではないと思います。
 自分を評価する場合、もう少し自分自身をあらゆる角度から見つめ直し、熟慮に熟慮を重ねて発言していただきたいと思います。
 また、議会では質問に対して、次期市長選に出馬するかどうかは明言されませんでしたが、多分これまでのスタンスからみると、市民団体の要請を受けて出馬表明されるのだと思います。