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(No.16) 平成14年7月25日 『市長の発言について』

 最近の公式の場における市長の発言について、気になる点がいくつかありますので、触れてみたいと思います。

 一つは、去る7月19日に行われた臨時会の提出案件(山田康氏の助役選任同意案)に関する記者会見において発言された内容です。
 記者が「現在の女性助役に対する考えはどうか。」と質問したのに対し、市長は、「こちらは二度提案し、二度否決されたわけだから、否決した側が同意をするというふうに考えを変えていただければ、明日にでも実現する話だ。議会の方の態度が変わってくることを期待する。」と答えています。
 また、「反対討論も行われていないわけだから、理由も示さずに否決するというのは、議会の権力の濫用である、というのが地方自治法の一般的な解釈だ。」と勝手な解釈をされ、記者に報道の仕方を改めるようお願いされているようです。
 もう一つは、7月17日に行われたタウンミーティングの席において、これも地方自治法の解釈の仕方を持ち出し、「助役の人事というものは、市長が提案すれば、その人が、例えば暴力団員であるというようなとんでもない理由があれば別だが、そうでなければ、議会は同意するのが当たり前で、今回のようなやり方で否決するのは、議会の職権の濫用である。」と、独り善がりの解釈を市民の前で披露されているようです。

 記者会見での「議会の態度を変えてほしい。」「討論をせず否決したのは議会の権力の濫用だ。」という発言ですが、2月定例会や6月定例会においては、本会議や予算特別委員会で延べ32人の議員が論戦を繰り広げ、政策の方向や組織のあり方から助役問題についての市長の考えを質したわけです。それにもかかわらず、市長は、たくみに論点をはぐらかすだけでなく、前助役をも犠牲にし、正面から議論を交わそうとしなかったわけです。このように責任転嫁をし、まじめに答えようとしなかった市長の態度にこそ問題があると思います。これまでも繰り返し述べてきましたが、市長は、このような態度を改め、議会に対して十分な説明責任を果たすよう努めるべきです。
 また、「討論(賛否の表明)なくして…」と言われておりますが、質疑から採決に至る過程で、討論がないからといったことで違法性が生じるものではありません。それと、賛否の自由な意思を尊重する無記名投票ということを考えた場合、賛否の姿勢を示すことになる討論とは矛盾することになり、根拠のある発言ではありません。

 さらに、タウンミーティングで発言された「暴力団員などとんでもない理由以外は、議会は認めるべき。」という点については、法律が助役の選任に議会の関与を認めているのは、このことが重要な事項であるからです。市長の言われるように、「とんでもない理由があれば別だが、そうでなければ議会は同意するのが当たり前…」であるならば、このような規定が設けてあること自体が無意味なことになります。市長の発言は、助役選任同意案件が議会の議決事項になっているという意味合いを理解されていないばかりか、議決の重みそのものを軽視した暴論であるとしか言いようがありません。

 以前にも申し上げましたが、議会には「議決権」の他、長に対する「監視的機能」や「条例の提案権」などが与えられています。これにより、長と議会とのバランスが保たられ、行政を動かしていくためのそれぞれの機能が発揮できるわけです。
 皆さんご存知の暴走族追放条例の成立に至るまでには、議会の機能が大きく貢献したわけですが、その経緯をここで紹介します。
 この条例は、市民の安全・安心を願う世論を受け、今年の3月の議会で可決され、今では市民生活の中にも定着しつつあるものですが、当初段階では、新年度の平成14年度予算関連議案説明書には項目すら盛り込まれていなかったものです(2月8日のホームページで発信)。
 その時点で、長の側は6月定例会での提案を考えたい、罰則は付けない、と言っていたわけですが、議会側が、青少年対策特別委員会での議論も踏まえ、5月のフラワーフェスティバルに間に合わすべきとの判断で、議員提出の罰則付の条例案を準備したわけです。この議会の動きを見て、長の側が急遽、2月定例会に罰則付で追加提案してきたわけです。
 このように、市民サイドに立った議会のチェック機能は十分発揮できているわけであり、決して馴れ合いや妥協で市政を進めればいいと考えているものではありません。
 むしろ、プロセスを抜きに「議会の態度が変われば…」と平気で発言している市長の資質そのものに疑問を持つ市民は、確実に多くなっていると思います。
 いずれにしても、これらの公式の場における発言は、自己正当化に終始するものばかりです。もっと真摯に他人の意見を聞くべきだと思いますが、皆さんはどう思われますか。